麗しい人
時を超えた美人とはどんな人だろう
先日、秘宝の茶会にて東洋、特に中国古代よりの美人とは
何で判断するかと投げかけられました。
目鼻立ち?雰囲気?うなじ?
などと答えが飛び交いましたが最後まで出てこず。
楊貴妃
貴妃とは今で言う妾のことであるらしい。その作家先生から聞いて初めて知りました。皇后を差し置いて国を揺るがすほどに美しい彼女は一体何が違ったのか・・・
Celvokeというコスメブランドについ先日2021年2月末まで携わりました。スキンケアのPRを目的としてフェイスセラピーのメソッドを開発と施術を担当していました。プレミアムスキンケアその主成分であるアナツバメの巣発酵液は楊貴妃が美容のために好んで飲んでいたらしいツバメの巣。それなのに私は楊貴妃についての理解が心底浅かったのだと反省しました。何故、後世へ語り継がれるほどの美人が誕生したのか。そこいらにいるただの可愛い小娘が王宮で貴妃になることができ人々を魅了できたのは・・・。
天からの贈り物でしょうか。
ただの偶然ではないと、いま理解できる気がいたします。王の死去の後、針の筵である城での最期の振る舞いが彼女を本物のうつくしい人へ昇華させ物語になったのではないでしょうか。
思えば、こんなこともありました。幸運なことに、このブランドの前のプロジェクトではクレオパトラが愛したローズ美容に関わっていました。金より高価なローズの精油を使った美容オイル。黄金を得るために幾多の犠牲者を出し、棘のある花の恩恵を与る、ここにも生死よりも深い美の欲望をもつことの愛おしさがある気がいたします。そこまでして人はなぜ求めるのでしょう。そのままで自然でよいものを血の財を投下する意味はなんだと思いますか?
或いは、宿命でしょうか。
おんなの人へ美容を施すと、その人の瞳は急に輝きだします。
恍惚と艶やかで涙ぐみ性の光を放つ。安心と快楽の中、彼女の本性が顔を出す。かたく閉ざす様な肌がやわらかで誘うように匂い立つ。花であることを自覚し〝きれい?〟とこちらに訴えているようです。
おんなの人は、初めから知っている。
鳥籠にいるのは応えをくれるからです。飛び立つのは忘れるのが恐いからだと思う。飛び方を忘れてしまって、彼女以外に魅力的な人に出会ってしまったなら不幸だから。
楊貴妃はきっと生涯その籠を愛そうとし、相応わしくなったのだと感じます。
一緒に飛べたらいい
だけど、
新しい風に吹かれて花びらが舞い散る
もしも世界の外に似合うものがあったなら
その時に彼女はきれいが変わっていく
触れてみたい
麗しい人は、肌がきれいです
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