カネを一京くれ!
同居人のあきやまさんが、よく「貯金が一京あったら」という話をします。
それを聞くたびに思うことが、
最近よくある転生もので、、、
ファンタジーの世界に生まれ変わって、人生やり直す系のライトノベルのような展開になったらって意味ですけど、
もしも、自分がエルフの王族あたりに生まれ変わってしまったら?
ということです。
エルフの王族だから、権力もある。お金もある。魔法も使える。
どこにでもいけるし、何でも自由にできるし、寿命は1000年くらいある。
王族だから、皆自分には礼儀正しく振舞ってくれる。嫌なことはなにもされない。
でも、
邪竜も、魔王も、みんな、自分の先祖の誰かが倒してしまっている。
長い長い人生、死ぬまで、何をして過ごすんだ?
比べて、今。
お金はない。
寿命は80年ほど。
エルフみたいに美しくないし、権力なんか芥子粒ももってない。
なにより働かなきゃ、鍼灸院の家賃が払えない。
好きなことさえ、続けられない。
でも、私は、お金が一京あるより、
エルフの王族に転生して、エレガントな宮殿に住むより、
今の方がマシだなぁ…
自分が「背負いきれないほど」のものを持ってしまうと、
持っているものが重すぎる。
長すぎる人生、うつ病になったら?と思うと、長生きも考えもの。
わたしは、今、
昔の「農奴」とかにくらべたら、もう雲泥の差で、
好きな勉強できるし、好きな恰好ができるし、
行きたいところにいけるし、時間も好きなように使えるし、
農奴をこき使っていた王族・貴族以上に、自由で幸福な人生を生きているのです。
「小人閑居して不善をなす」
今持っている自由を、うまく使いこなせないのに、
一京のお金を与えられたり、エルフの寿命を与えられたりしても、使いこなせるわけがないのです。
一京欲しいという言葉を、違う言葉で表現すると、「もっとよく生きたい!」ということになります。
さらに翻訳すると、「もっと幸福になりたい」です。
「よく生きる」ことが難しい。
それは、どんな境遇に生まれてたって、「難しい」という意味では変わらない。
今持ってるものを、うまく使うことに、もっとフォーカスを当てた方がいい。
持ってないものや、転生先のようなあの世のことにまで、脳の容量をさくよりも、今持っているものを、もっとうまく使って、そうしたら5%でも10%でも、今より幸福になれないか?と考えた方がいい。
と思うのですが。
とりま、机と椅子を買ったらいいんじゃないかと思うんですけど。
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