AさせたいならBと言え
自分がして欲しいことを人にしてもらうのって、けっこう難しいものだと感じませんか?
もちろん、上司と部下であったり、先生と生徒のような立場の上下を感じる場合は、直接的な指示でも動くかもしれません。
しかし、強制力が働くから動くのであって、本人の内発的な動機から起こるのではない行動などで、指示の出し方によっては相手にストレスや不満の原因を与えたり、逆に細かく指示を出さなければいけなくなり、「指示待ち人間」を作ることになるかもしれません。
目的は子どもが知的に動き出すこと
最初に表紙を見たときは“指示の言葉”という表現や“Aさせたければ”という表現に、子どもを思い通りに動かしたいということなのだろうか、そのための言わば“プロンプト”のようなフレーズ集なのかと思っていました。
しかし、「Aさせたい」時に、なぜAそのものを言わず、Bという別の表現を使うのか。それは、そのBという表現によって、「子どもが知的に動き出す」ことを期待するからだという、本質的なことが書かれていて、非常に腑に落ちました。
静かにしてほしい時に「静かにしてください」ではなく、別のどんな表現を使うと、子どもたちが自分で頭を働かせて静かにしようとするか。それを考えるのが、「AさせたいならBと言え」の原則ということです。
直接的に「〇〇を■■して欲しい」と言わず、相手にどう伝えたら、してほしい結果が得られるのかを考えるのは、自分の想像力や思考力も鍛えられますね。
直接的に伝えるのはナンセンス
本の中で取り上げられていた事例では、
運動場での朝礼で、子どもたちに前を向いてほしいと思ったときに
このように伝えたそうです。
「わたしの後ろにある校舎の窓に何が見える?」
すると、子どもたちは壇上にいる先生のさらに後ろにある、窓を注視する。
そのことで、前を向いてほしいという先生の“やってほしいこと”も実現します。
「前を向きなさい!静かにしなさい!」
と指示を出すより、ずっといいですよね。
自分の場合ならどうだろう、と考えてみました。
子どもたちと公園で遊んでいて、そろそろ帰る時間になった。
「もう帰る時間だから、車に乗って」ということもできますが、
「車のところまで、どっちが早く着くか競走だ!よーい、どん!」
と、楽しいアトラクションにしてしまうとどうでしょう。
最後まで楽しい気持ちで帰途につくことができそうです。
伝え方が9割
非常に有名な本ですが、
『伝え方が9割』という本があります。
この本では、自分の要望(してほしいこと)をストレートに伝えるのではなく、相手が望んでいることとマッチングさせて伝えることが書かれています。
例えば、
そこまで親しくないけれど気になった異性がいるときに
「デートしてください!」とストレートに伝えるより
もし、相手がイタリアンが好きだということを知っていれば、
「美味しいイタリアンの店ができてるけど、一緒に行ってみませんか?」
と伝えたほうが、成功率が高そうですよね。
自分は、その人とデートしたい。けど相手は、そこまで興味ないかも・・
相手は、美味しいイタリアンには興味がある。食べてみたい。
なので、相手が喜んで行動しそうなことを言語化して伝えるのですね。
コピーライティングは相手の要望を言語化する
イベントにしろ、商品やサービスにしろ、告知文を書いているときの自分の頭の中(目的)をシンプルに言語化すると、
買ってください!
ですよね。
しかしながら、相手は“商品を買いたい”と思っているわけではない。
だから、
相手の得ることができる メリットやベネフィット を言語化する必要があります。
メリットとベネフィットの違い
ところで、“メリット”と“ベネフィット”という言葉が出てきますが、
それぞれの違いは何でしょうか。
メリットというのは、
その商品やサービスの直接的な効果であったり、手に入るものです。
ベネフィットというのは、メリットを手に入れた、その先にある
相手が本当に望んでいる状態や手に入れたいと思っていることです。
例えば、「モテる男の料理教室~モテ飯」というのがあります。
メリット
美味しい料理が作れるようになる。
ベネフィット
女性からモテて、自分のタイプの人に巡り会える
なので、ブログを見ると料理についてだけではなく
モテる男の会話について書いてあったりしますね。
この「モテる」というのも、もっと掘っていくと
自分の周りにいつも女性が絶えないことによって
自尊心を保ちたい という欲求なのか
多くの女性と出会えることで、素敵な人と巡り会い結婚したい
という欲求なのか
本当の願い(こうなりたい)を絞り込んでいくと、より響くものになりますね。
三方芳しで考えてみる
自分の要望と相手の要望がちょうど折り合うところを探すことを
Win-Win になる、と表現することがありますが、
そのさらに先、社会全体にとっても良いことかを考えることが
これからは非常に大切になると考えています。
SDGsをどの企業もうたっているのも、そうした観点が入っているからですね。
自分の商品やサービスについても、この3つの観点で言語化をしてみてください。
自分が伝えたいこと=〇〇が■■になる商品です。ぜひ買ってください。
その商品を使うことで、相手のどんなニーズが満たされますか?
その商品を使うと社会にとってどんな良いことがありますか?
己を知ることが第一歩!
今回ご紹介した方法は、誰でも向いてるわけではありません。
告知や集客の仕方は
100人いれば100通り
言葉の作り方も、タイプが違えばしっくりくる言葉は違います。
自分らしいスタイルを知って実践することが
成功の鍵です。
自分らしい集客タイプ診断
無料なのでやってみてください❣️
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