療養_1

退院翌日から、早速継続的治療が開始された。まずは入院中も実施したステロイドパルス療法を行う。点滴にてステロイド薬剤を3日間にわたって注入する。入院時にはこの治療にて、症状が改善傾向に向かい無事退院にいたった。ただ、症状は完全にゼロになったわけではないため、間髪いれずに2度目の実施をすることは退院前に決定していた。

治療は朝イチ9時に予約した。午後から、復帰挨拶を兼ねて会社に出社する予定をたてていたからだ。点滴自体は2時間程度で終了予定とのことだったため、このスケジュールとした。病院へタクシーで向かい、まずは内科窓口にて受付。その後、同フロアの少し離れた処置室なる点滴・注射等を実施する専用室へ案内された。中へ進むと、室内にはいくつかのベッドとリクライニングチェアが設置されており、それぞれカーテンで仕切られているレイアウトだった。

部屋に進むと、中には既に看護師さんがスタンバイしており、奥の方にあるリクライニングチェアに案内された。結構大きく、座りごごちも悪くない。背もたれ、足も自由に調整できる仕様だ。椅子に座り、血圧を計測したあとに、点滴用のルートが確保され、注入が開始された。この流れは入院中に実施しているため、慣れたものだ。それにしても、看護師さんの技術ってすごいよね。血管を素早く見つけ、正確に注射針をうつ。この流れに一切の迷いがない。当たり前だが、最初からこの技術を保持していたわけではなく、練習・鍛錬でスキルを蓄積したのだ。どのような分野・領域でも、自らが有していない技術をもつ方へは自然と尊敬の念が生まれてくるものだね。

僕も、見せかけではない、本物の「技術」をひとつでも多く獲得できる人間を目指したいものだ。あ、ここでいう技術は何も仕事に直結していなくても良いからね。遊びの中にだって、技術は存在する。調理、工作、絵画、音楽、より楽しむためには一定の技術が必要だ。退院後は、やりたいことが溢れているので、優先順位をつけながらひとつひとつ楽しんで取り組んでいきたいと思っている。あぁ、本当に病気をしてから自らの思考・行動が変化していることを実感している。これからも、1日1日を大切に味わいながら過ごしていこう。

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