量と質のリアル
お疲れ様です、+9んです。
今日は「量と質のリアル」というテーマでお話させていただきたいと思います。
1.量質転化の法則
何か物事を上達するには、2つの要素が重要だとされています。
それは、
①量をこなす
②質をあげる
ということです。
何事においても、誰もが最初は初心者な訳ですが、そこからどうやって上を目指していくかは、意欲的に量をこなしながら質を上げる努力をひたすら泥臭く行うこと以外、道はありません。
闇雲に時間をかければ良いという訳ではありませんが、それ相応の時間を費やしていることであれば、おのずとクオリティは高まるのです。
まず考える、よりまず動く。これが人生の時間の有効活用法だと思います。
知見が増えるほどベストを求めがちですが、シンプルにまずやってみて、繰り返し時間をかけることが大切です。型は後からついてきます。
ただ、間違えた型が体に沁み込んでしまっては本末転倒ですので、やりながら軌道修正をしていく必要があります。どんな現場にも正しく教えてくれる指導者がいるものです。
走りながら考えて、間違えていれば修正し、これを繰り返すことで、より確かな質の向上を目指すことが出来ます。
例えば、私たちの誰もが生まれてから文字を書くことすらままなりません。
食事の際の箸の使い方や、人と会話する時の喋り方、それから車の運転。
家族と過ごす時とはちょっと違う顔をする、家の外で過ごす時の自分の立ち振る舞いや、好きな曲をカラオケで歌い込む練習など。
継続は力なり、と言いますが正に時間をかけて続けるからこそ、一つ一つのスキルや経験値が上がり、質そのものを高めていくことが出来るのです。
2.10,000時間の法則
同様に、社会に出て働き出してからも同じことが言えます。
もちろんですが、仕事には質が求められます。
プロの仕事であれば、当たり前のことです。
プロがプロたる所以は、そこにあります。
"ある分野でスキルを磨いて一流として成功するには、10,000時間が必要だ"
イギリスのマルコム・グラッドウェル氏が提唱した有名な考え方です。
毎日1日1時間何かに集中したとして、1年で365時間ですから、10,000時間達成するまでにおよそ28年もかかる計算です。
さすがに28年はイメージがしにくいので、3年にして逆算してみると、毎日1日9時間はそれに時間を費やさなければならないことになります。
確かに、日々継続してそれだけの密度の高い時間をかけて積み上げることが出来るなら、超一流の腕を手に入れられることが出来そうですし、そうあって欲しいものです。
一方で、仕事の進め方は、必ずしも質が全てではないこともあります。
当然、質を伴う働き方こそが望ましいのですが、量をこなしたからこそ体が覚えてわかってくることもあるのです。
例えば、
・基本的な挨拶や朝礼でのスピーチ
・メールの書き方や電話対応の仕方
・経理処理が必要な書類の提出などの雑務
・取引先へのアポの取り方、先方へのご挨拶
・関係者が集まった場でのミーティングの進行からクロージングトーク
・来訪されたお客様への対応や会議での発言の仕方
・各種資料作成、企画プレゼン、決裁を得るための社内すり合わせ
・ディレクション作業、ユーザーサポート対応
・施策分析、効果測定、レポート報告
などなど。
まだまだ普段の業務で時間を費やして行動していることはたくさんあると思いますが、組織の中で生きて行く上で必要な行動は全て、ある程度の年月をかけながら繰り返し実行していくことで、自分の中に積み上がっていくものなのです。
もちろん、ただダラダラとこなすような姿勢だと量をこなしてもなかなか質が追い付いてきません。やりながら、質を上げながら、何度も繰り返すことで量に見合った質の高さがついてくるのです。
そもそもクオリティがそこまで求められる領域ではないこともありますので、これは自分には必要なことだと感じるものがあるなら、集中して数をこなすことです。
愚直にもとれますが、何かに費やした時間は裏切りません。
その時間の密度が濃ければ濃いほど、確実に私たちの力となってくれるのです。そして、そこにも同様に学びたいという意欲が必要になってきます。
3.量と質のリアル
生活する上で必要なことや、自分が好きで始めたことは、案外人生の中で長い間続けることが出来るのではないでしょうか。
趣味で括られてしまう世界が、実はこの量と質のリアルを如実に物語って形づくられているのではないかと思います。
好きこそものの上手なれ、とはよく言ったものです。同好会やサークルといったコミュニティには、プロ顔負けの猛者や精鋭が揃うことも珍しくありません。
実際、プロ以上のスキルを携えているアマチュアが珍しくさえない世の中です。そうなると、改めてプロの定義を考えさせられてしまいます。
世の中を動かしているのは、実は好きなことに時間をたっぷりと費やしてプロ級の腕を持つようになった至極の精鋭たちなのではないでしょうか。
コロナが変えつつある新たな時代の波に乗って、彼らの研ぎ澄まされた圧倒的な知見とスキルとコミュニティが、世の中に勝どきをあげる刻は近いのかもしれません。
貴重な時間を使って最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
あなたとあなたの周りの大切な人にとって、
今日も素敵な時間が訪れますように。