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【エッセイ】大人になるということ。
アップルミュージックが「次はこの曲どう?」って勧めてきた。
どうもこうも、この曲は昔からずっと聴いてた曲だけど、君が勧めるなら今また聴いてみてもいいよ。
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その曲はドン・ヘンリーの「The End of Innocence」という曲だ。
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ドン・ヘンリーといえば当然イーグルスのドラマーだ。だった人だ。
私は昔イーグルスをよく聴いていた。
自称「私のヒッピー時代」にだ。
イーグルスは酒場で歌の上手いおっさんが意気投合して、一緒に「ア〜」って歌ってみたら、ものすごいいい感じでハモったので、バンドやってみましたというバンドではなかったか。
バンド名もイーグルスって適当過ぎるだろ。
「デスペラード」っていういかにもヒッピーな歌もあった。
けど、私が好きなのは、「Ol’ 55」っていうトム・ウエイツのカバー曲だったりした。
単純ないい曲だ。
全員が大声出してるコーラスが最高だ。
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この「The End of Innocense」はドン・ヘンリーの同名のアルバムからシングルカットされた曲だ。ヒットした。
アルバム・ジャケットには、「大人になった」ドン・ヘンリーが、髪をはらりと垂らして、おしゃれに写っている。 (カバー写真)
このアルバムには、「New York Minute」という、更に洗練された曲も収録されている。
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「The End of Innocence」を聴いたとき、この心を震わせるようなメロディー•ラインと歌詞に感動すると同時にがっかりした。
大人になるってこういうことか。
もうドンはヒッピーじゃあない。
無邪気な時は終わったんだ。
その後、イーグルスの再結成後のライブで、彼は「ミュージック業界でサバイブするのは容易いことじゃあない」みたいなことを言っていた。
ドン、お前もか。
New York Minuteってなんだよ。
カリフォルニアじゃあなかったのか?
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しかし、私もドンそのものだ。
気づいたらヒッピーはいつの間にかとっくに卒業していた。
今や洗練されたグローバル・ビジネスマン(笑)だ。
がっかりだよ、自分自身に。
なにがニューヨーク出張だ。
とにかく、ただ大きな声でコーラスするのが美しいと思ってたのに。
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