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マーケティングトレース 日常編①

「わかさ生活」におけるマーケティングトレース

 本noteでは、わかさ生活のSNS運用におけるマーケティングトレースを行う。わかさ生活は多様なSNSを活用しており、特にX(旧Twitter)においては「わかさ生活 広報部」というアカウントで16万2000人のフォロワー、YouTubeでは45万人ものチャンネル登録者数を獲得している(共に2024年8月15日現在)。このSNS運用の裏にはどのようなマーケティング戦略が潜んでいるのかについて、考察を行う。

「わかさ生活」に関するリサーチ

 わかさ生活は1998年に創業した、健康食品や美容商品の通販サイトを運営している会社である。社名には「若々しく健康的な生活を提供したい」という意味があり、健康をテーマとして商品の開発や企画、販売を行っている。
 肝心のSNS運用についてだが、Xでは公式キャラクターであるブルブルくんや広報部の方の写真をあげているほか、わかさ生活のタグが付いた投稿へのリプライなどを行っている。リプライに関しては「リアルタイム」という点にこだわっており、1時間に最低2回以上エゴサーチを行う事を目安にしている。

——わかさ生活広報部さんの1日のスケジュールを教えてください。

わかさ生活広報部さん:これはとある日のスケジュールです。他の広報業務もあるので、Twitter運用にかける時間は日によって変わってきますね。その中でもエゴサーチは1時間に2回以上、1日最低でも30回以上はしていると思います。

——かなり高頻度ですね。

わかさ生活広報部さん:リアルタイムにこだわっているんです。わかさ生活関連のツイートを呟いてくれた人には、なるべく早くいいねをしたくて。投稿の5分後に公式アカウントからいいねがくるのと、8時間後にいいねがくるのでは印象が違ってくると思うんですよね。

SNS運用未経験からフォロワー6万人の人気企業アカウントへ (jooto.com)

 YouTubeでは自社のCMだけでなく社内での仕事をネタにしたコミカルなShort動画なども投稿を行っており、1,000万回以上再生されている動画が10本以上存在している。

考えられるマーケティング戦略

 このようなSNS運用から考えられる狙いとしては、若者へのアプローチというものが考えられる。わかさ生活が販売している商品は健康食品や美容商品であり、特に若い世代における健康食品の市場規模は高齢者層のものと比べて小さい。2021年の矢野経済研究所の研究によると、20~30代の健康食品に対する1ヶ月の支出金額は2,665円であり、40~50代の2,900円や60代以上の3,108円と比べて支出が少ない事が分かる(健康食品の購入の必要性がまだ無いという事が原因と思われる)。
 そのような若い世代に対して、健康食品や美容商品の購入を検討するようになったときのことを見据え、早いうちからわかさ生活の存在をアピールする事でマインドシェアを確保しておく事が目標の一つであると考えられる。特にデジタルネイティブである10~20代に対してXやYouTubeなどで積極的にコミュニケーションを図る事で、わかさ生活の存在をより身近に感じてもらう事に成功しており、わかさ生活のSNS運用は大きな成功を収めていると言えるだろう。

トレースを終えての感想など

 今回はマーケティングトレースの日常編に従ってトレースを行った。わかさ生活は若い世代に対して上手くアプローチをしている一方で、一つ一つの商品の認知度に関してはまだ十分ではない部分があると私は感じた。今後はブルーベリーアイのように商品の認知度を高めていけるかという点が課題になって来るのではないかと考えた。

参考文献

わかさ生活とは|わかさ生活|公式コーポレートサイト (wakasa.jp)
わかさ生活 - Wikipedia
SNS運用未経験からフォロワー6万人の人気企業アカウントへ (jooto.com)
健康食品に関する消費者アンケート調査を実施(2021年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所 (yano.co.jp)


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