どうしてBTSは日本でここまで流行ったのか?④~心を奪われてしまったジャニオタたち~
どうも8810sekkeyです。今回は恒例となっているこのシリーズ「BTSがどうして日本でここまで流行ったのか?」を元々日本で大きな影響力を持っている事務所,ジャニーズ事務所に主点を置いて解説しています。
最初からこの話を見たいよ~という人のために第1章のリンクも下に張っておきますので是非ご覧になって下さい!
では本題に戻りましょう!
前回までのおさらいとしてジャニーズ事務所がどのようにして日本の(男子)アイドル産業を支配したかを確認したうえで,男子アイドルの最も大きな顧客である女性の中の10代~20代の若年層にターゲットを絞って,ジャニーズ事務所の失敗ともいえる政策や出来事を紹介していきました。
その詳しい内容が知りたい方は第3章のリンクも張っておきますのでそちらをご覧になって下さい!
詳しい内容について知る必要のない方や忙しい人向けに第3章で分析した結果をまとめると,
〇スマートフォンの登場によって10代女子を中心にスマートフォンの利用率がテレビの利用率を抜いた。スマートフォンの利用に多くの時間を有している。
〇ジャニーズ事務所はオンライン化の整備に他のアーティストから遅れを取っていることによって若年層からそもそも話題に触れにくい環境を作ってしまっている。
〇ジャニーズ事務所は今までテレビで築き上げてきたコネクションを崩壊させたくないと考える。そのことによってテレビ業界を離れにくいという現状がある。
この3つの影響により若年層はスマホやネットに多くの時間を利用しインターネットを主軸にした生活を基盤としている中,ジャニーズ事務所はテレビに執拗にこだわり続けた結果オンライン化の整備が遅れ,若年層の目や耳に入ってこない環境を作り出してしまったことが分析から分かりました。
簡単に言い直すと10代~20代の女子の求めているニーズとジャニーズ事務所の提供するコンテンツには意識間のずれがあり,情報が入りにくい状況をジャニーズ事務所自身が作りだしてしまっているということです。
それがわかったうえで第4章のテーマはターゲットを10代~20代の若年層から30代からそれ以降の中年・高年層にターゲットを絞って解説していきます。それではいってみましょう!
〇テレビに対して最も影響力を持つ中年・高年層
話が第3章に戻る。若年層はインターネットやスマートフォンに最も多くの時間を有して利用していることが分かったが,反対に30代を境にインターネットの利用時間がテレビの利用時間を下回り年齢が高くなるにつれてテレビの利用時間が増える傾向があることを資料から分析した。
このことからも若年層に対して中年・高年層はテレビにたくさんの時間利用するからこそテレビの影響力が最も大きく,テレビを主軸にした生活を行っているということが分かると思う。
中年・高年層は比較的に若い時期(10代~30代ごろ)から一般家庭にテレビが普及していってテレビの発展とともに自分自身が成長していったという過程を最も経験している世代であることからも第2章で解説した(詳しい内容は下にリンクを張ります!よかったら見ていてください!)「ジャニーズ事務所はどうして日本のアイドル産業をしていったのか」を実際に見たり聞いたりして世代であるかつ中にはそれらの出来事のうちに熱狂し,その出来事に自分自身が一部加担しているということもあるだろう。
↑第2章のリンクです。
筆者は20代であるが私のような一からそのような歴史を辿っていない人間よりもそれらの歴史を経験している中年・高年層の方がより鮮明にこれらの内容を理解することができるうえ,わざわざ若年層に所属する筆者に説明されることでもないだろう。
中年・高年層はテレビの発展ともに成長をしていった世代であり,なおかつ第2章で結論づけたジャニーズ事務所はテレビの時代の移り変わりに大きく依存しているからこそジャニーズ事務所は彼女らにとって最も近い存在であり,ジャニーズ事務所の発展を最初から支えていった世代でもあるだろう。
そのためインターネットに主軸を置く若年層とは状況が異なり,テレビを中心に考える中年・高年層はジャニーズ事務所の戦略に非常に合致していて物凄く有利な環境を構築していっていると考えてもよい。なのでジャニーズ事務所が若年層の売り込みに失敗したとしても中年・高年層に相手してもらえるので中年・高年層の間に韓国のBTSが介入する隙間すらないのだ。
一見するとジャニーズ事務所は中年・高年層に絞るとBTSを代表とする韓国のアイドル事務所に大きく差をつけある意味戦略勝ちな環境を構築しているような気がする。
だがここでの内容はジャニーズ事務所はBTSに人気を取られたという前提で物事が進んでいる。流行(何かが流行り出す)とは様々な事象や因子が複雑に絡み合うことによって発生するため,これだけではBTSに人気を取られたと判断するのは難しい。
ここで筆者はとある仮説を導入する。これによって中年・高年層の攻略に有利と思われるジャニーズ事務所が手のひらを返されて不利になる仮説を用意した。
〇メディアに対する向き合い方。若年層と中年・高年層の違い
前文で若年層はインターネットを主軸にした生活を送っているのに対して中年・高年層はテレビを中心に物事を考えると解説したが,これには別の角度から覗き込むことで様々な特徴を垣間見ることができる。
今回の仮説ではメディアとの向き合い方という視点を導入し,それぞれの世代の特徴を分析していこうと思う。
〇様々な様式や世界観を使い分けることができる若年層
若年層のメディアの向き合い方を代表をするのは様々な様式や世界観を使い分けることができるということだ。具体的に説明するとSNSがそれにあたる。SNS(ソーシャルネットワークサービス)は社会的な交流や連絡,情報共有手段としてスマートフォンを中心に展開されるサービスである。世界には様々なSNSが存在し,世の中の動きや人の思想を覗き込むことができる「Twitter」,通話機能や会話を得意とする「Line」,写真や動画を投稿しアルバムとしての役割がある「Instagram」等が挙げられる。
これらは同じ大きな目的である社会的な交流や連絡,情報共有手段としてスマートフォンを中心に展開されるサービスでは共通しているがそれぞれどのように情報を発信する,どのように情報を入手していくかでの違いがあり,それぞれの良い点それぞれの悪い点を抱えているのは間違っていない。
そのためそれぞれの良い点・悪い点を抱えているのであれば,自分に最も合っているSNSを利用するのが最も効率が良いのだが若年層はさまざまなSNSを使い分けている。
その大きな原因はSNSの住み分けによる自分自身のキャラ変更である。
SNSは自分に最も合っているSNSを多く利用するのは人間の心理であり非常に効率がよいのだがそれの影響によって,多くのSNSでは住み分けと呼ばれる自分に合っているSNSに多く閲覧し,そこで情報共有するというシステムが構築されている。
だがここで最も重要なのが多くのSNSの共通点である。社会的な交流や情報共有手段である。各SNSでは住み分けが行われているのだが例えば自分のアイドルの推しやファンの多くが「Instagram」を利用していたらどうだろう?
例え「Instagram」が自分に最も適しているSNSでなかったとしても推しやファンが「Instagram」を利用しているのであれば情報入手するため交流を深めるためにもSNSを始めるという現象が発生するのだ。
そのため周りの影響されそのSNSに合わせているうちにそこでのキャラ(立ち回り)が出来上がっていきSNSを華麗に使いこなすことが出来るようになるのだ。
さらに自分の好きな物趣味の社会的交流や情報入手手段としてサブアカウントを作成してSNSを使い分けるのだ。
今回はSNSを例に挙げたが,SNSだけでなく様々な具体的な面でも若年層は様々な様式や世界観を使い分けることが簡単にできなおかつそれに対して一切躊躇いを見せないという特徴があるということだ。
〇大きな影響力でチームをまとめるまたはチームが団結するのが得意な中年・高年層
中年・高年層は若年層に対してチームをまとめるおよびチームが団結するのが得意と考えることができるうえ,これが「メディアの向き合い方」に強く反映されていと筆者は考える。
どうしてこのような傾向が強いのかと考えるとやはり1950~1990年までの高度経済成長期を経験しているということが最も大きいのではないかと考える。
高度経済成長期は内閣総理大臣率いる政府が中心になって様々な政策を打ち出していき荒廃した戦後の日本を大きく発展したという経緯がある。
高度経済成長期は今では考えられないが会社の上司と呼ばれる縦の繋がりや上司の機嫌を損ねないのはもちろんチームが大きな目標,会社の利益を増加させるという一つの目標に向かって会社員一同日々精進していくというのが当たり前だったと言われている。
そのような世代認識の違いによって高度経済成長期を知らない若者とそのような体制で育っていた上司との間で亀裂が起こり,パワハラを中心とした多くのハラスメント(嫌がらせ)問題に発展していると考えている。
さらに高度経済成長期は急成長を見せた企業があるからこそその末期,1990年代にバブル経済というのが誕生していった。急成長を見せた企業,つまり経済において大成功を収めた社長や会社員はその存在をアピールするために自分の稼いだ給料を散財し自分を大きく見せることに努めていたと言われている。
言い方悪いがこのような成金が誕生していったからこそ華やかな道に憧れを持つ人がいたり,そのようなサクセスストーリーが美談として語られるようになったのだ。
これは芸能界にも言える。芸能人がテレビに出演することによって金銭,派手な交際,その権威を多くの人に見せつけることによってそれに大きな憧れを持ちみんなでその人を応援したりその反対である蹴落とそうと裏で企んできたという歴史がある。
このように高度経済成長期は中年・高年層にとっての心理現象まで大きな影響をもたらし,これの影響であるのだろうかメディアの向き合い方として「チームをまとめる・チームが団結するのが得意」なのではないかと考える。
これの具体例として挙げられるのが芸能界の組織構造が挙げられると考える。芸能事務所はSNSと異なり,その事務所に志願する動機は「大きな憧れ」であり大きな憧れを持った人たちが自分のことを選んでくれる事務所の選抜に申し込む,もしくはその事務所の欲しい人材に合わせるという形で選抜に申し込むのだ。
仮に事務所に所属できたとしても残された少ないテレビの枠を争う戦いが勃発し,テレビ制作者側が提示する世界観や雰囲気に合致する人間を選びだすということが行われる。
それに対してSNSで有名なインフルエンサーは自身の発信したスタイルや世界観,自分の特技が発信源となりそれに賛同した人が共有することで人気を獲得するためその構造がテレビ業界と全く異なると言える。
いわばテレビは製作者側と出演者の共同作業でありこれこそがチームであり,事務所に所属するという行為もチームに所属してメンバーとして貢献していくということなのでそれらに多く触れてきて経験をしている中年・高年層はこのようにメディアと向き合うと考えている。
〇まとめ
よって第4章では新たな仮説「メディアとの向き合い方」というのを導入して次回第5章ではこれを主軸として「BTSがどうして日本で最も注目されるアイドルになってしまったのか」を中年・高年層にターゲットを絞って解説していこうと思う。
今回の内容をまとめると
〇若年層は様々な様式や世界観を使い分けることが得意
〇中年・高年層はチームをまとめる,チームが団結することが得意
ということである。このことが大きく影響されることでジャニーズ事務所は後に騒動へと大きく発展すると筆者は考え,このことを前提条件として分析・説明したうえで第5章で理論を展開していこうと思う。
〇最後に
今回はBTSがどうしてここまで流行ったのか~心を奪われてしまったジャニオタたち~の第4章「メディアとの向き合い方」について分析していきました!このことを前提条件として理論を展開していこうと思います!
最後までご愛読ありがとうございます!よければ♡ボタンを押していただけると僕のモチベーションになるのでよろしくお願いします!
次回へ続く...
~追記~
第5章が公開されました!よかったら見ていってください!