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思い切ってやってみた
最近、野菜系のアプリで知り合った農家の方から仕入れた野菜を、な、自宅の車庫で販売しています。素人の趣味程度ですが、こんな私に声をかけてくれたのが農家歴5年の方でした。
アプリでは、大きな取引ばかりが条件に挙げられていたので諦めていたのですが、あちらから声をかけてくれました。
こんなチャンスはないと思い、さっそく販売を始めることにしました。
とりあえずやってみる。これが私のやり方なので、何はともあれやってみました。
最初は隔週でと考えていたのですが、お人好しの私は、「来週もやるの」と聞かれると、思わず迷いながらも決断してしまいました。
「やります」
最初の2回は、ほとんど素通りされましたが、近所の方が友人などに声をかけてくれると、その知り合いから知り合いへと噂がひろまり、毎回買いにきてくれる人が増えてきました。通りすがりの方にも声をかけてもらえ、知り合いの少ない私にたくさんの知り合いができました。
私はお人好しの性格もあって、かなりの大盤振る舞いをします。特にお気に入りのお客さんには超大盤振る舞いをします。とても気分が良く幸せな気持ちになりますが、その反面、こんなお人好しでいいのかと落ち込むこともあります。
嫌なことも多くあります。大きな声で「あんまりいいのないね」「これだけしかないの」「これじゃ〜ね〜」。
人が数人いるとその合間を狙って、詰めるだけ詰め込んで持っていく人、お金を払っていないのに払ったと言い張る人などなど。
ご老人たちが多いので遠慮なしです。
「この人たちはどんな人生を歩んできたのだろう」 と思いました。
「二度と来ないで」とも思いました。
この人との関わりはこれで終わりです。
がめつくしたり意地悪なことをしたりしないで、節操を持って行動すれば、良いことが多くあるはずなのにと思いました。
ただ、大盤振る舞いは、あまりやり過ぎると、相手のストレスや迷惑になることも多々とあります。
みなさん、何かしらお礼の品を持ってきてくれて、返って申し訳ない気持ちになりました。
仕入れ値がそこそこ高いので元は取れないし、配送料などがとにかく高い。高速代にガソリン代、他の農家さんへの働きかけや運搬料など細かい料金が重なって品物より高い時もありました。ただ、これはどうにもなりません。
そんなこんなで苦しみながら数ヶ月が経ったころから、次第に品数が減ってきて、寂しい気持ちの時が増えてきました。
お客さんに申し訳なく、気持ちも滅入ってきました。私もガッカリですが、お客さんもガッカリしているのがわかります。
なんでこんなことをしているのだろうと自分でも呆れますが、何もやらずに好きではない仕事だけをやっていると気が滅入るので、やろうと思っていることは思い切ってやってみることにしています。
生活していると、お金のかかることが、後から後から押し寄せてきて前が全然見えなくなる時がよくあります。それも生きていく上で仕方のないことなので立ち向かっています。介護保険料、猫の薬代、税金、スマホ代などなど。
何もしなければ、細々と生活しているので、お金に困ることはさほどないのに、なまじっかいろいろやってしまうことで苦しい日々を送っています。
全てやめたいけれどやめたくない。続けることに意味があると思うので、のらりくらりと悩みながら細々と続けていきます。
正直、何もやりたくない気持ちですが、やらないと落ち込むのでやりたいと思ったことはやります。やると活気が湧いてきて、また頑張るぞと思って続けられます。
ただ、時間が経つとまたやりたくなくなるので困ります。落ち込むのは嫌なので、自分をご機嫌にするために動きます。この繰り返しです。
脳の仕組みがそうなっているそうです。精神科医のYouTube で言っていました。
そんなこんなで、野菜販売を始めてから知り合いや声をかけてくれる人が増えて、また生活が変わってきました。
こども食堂を始めてからも人間関係がガラリと変わりましたが、野菜販売はまた別の人間関係ができました。
【現在】
あれから5ヶ月、この農家さんとも縁を切りました。
なんてことでしょう。
私が何でも「はい、大丈夫です。いいですよ」と返事していたので、「この人は何でも受け入れてくれる」と思ったのだと思います。
配達時間や追加料金など、あれこれ要求してきたので、縁を切ったほうがよいかなぁと思い、縁を切りました。
せっかくお知り合いになれたのに残念であり、申し訳なかったですが、人の縁はこのように曲がりくねって離れたり、繋がったりしていくのだと思います。
今は時々ご近所の方から「野菜またやってよ」と言われます。その度に「必ずやるので、その時はお知らせします」と目途もたっていないのに言ってしまいます。
やることを諦めないための作戦でもあります。
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