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クリスマスツリーを作る実験

クリスマスツリーを作る動機

TECDIA社主催のクリスマスデコレーション(?すでに忘れた)コンテストがありました。ちょっとやってみようかな、と思いました。
超有名なアーティストさん、エンジニアさんが審査員をされるとのことで、そのお名前が発表になりました。
これはやらないと!、もしかしたらあこがれの方に(別に有名人だからじゃないです、まじめにあこがれています)お近づきになれるかもって気持ちでエントリーしました。
まぁ、やってみると企画段階で一時中断、手を動かすといろいろ問題があって設計変更を余儀なくされました。
終盤で、きよさんがモデルをプリントしてYoutubeにアップしてくださいました。センスなしの私が絶対なしえない世界観を表現してくださって感謝!感激です!


ということで、数々の失敗を乗り越えて実現した作品、どのような苦労があったのかを記録に残します。


実験条件

目的:3DPrintBunnyさんオマージュのクリスマスツリーを作る
実験日:2024年11月
実験環境: 3Dプリンタ Prusa Mini+、PrusaMK4
      ノズル:KaikaS660( 0.6mm)、KaikaS640(0.4mm)
      フィラメント:PrusamentPLA

途中経過と結果

審査員に3DPrintBunnyさんが参加される(もちろんほかの方もあこがれの雲の上の方です!)とのことで、オマージュの作品を作ってみました。
始めに設計したのがこちら。

残念ながら、うまくプリントできませんでした。理由は、枠(垂直方向の太い軸)が細く、傾斜が緩いために上に行くにしたがってばねのようにびょんびょん揺れます。そこにうまく定着せず、枠部分もブリッジがよぼよぼとなり、また渡す線もうまく引っ張れませんでした。

一見問題なさそうですが
線は切れ切れです
切れた線は丸まったり、縮れたりしています

なので、枠部分を太くしました。また、20cmの高さで360°回転させていた中身の木を180°の回転にしました。
さらに、これを見てもらった方から中の光がもっと漏れるように穴を大きくしたほうが良いといわれました。
穴の位置が、枠とかぶってしまっていましたのでかぶらない位置に修正しました。
そして出来上がったのがこちらです。

中にはLEDが仕込めるようになっています。中の配線は適当にしてもらうとして、USBドライバが接続できるようにしてあります。
また、LEDを仕込むために、土台部分をねじ込めるようにしてあります。そのねじ構造がいまいちだったので、プリントに何度も失敗しました。きよさんともDMで相談させてもらい、構造を変更しました。こちらは、麦茶さんのねじの構造をまねさせてもらっています。

プリント上一つだけ注意点があります。

ストリングをプリントするために、スライサの設定を変更しました。
ストリングにはpipeを使用しましたが、pipeの断面は0.3mmの正方形です。厚み0.3mmとするためと、使い勝手が良かったのでこれにしたのですが、そうなると幅も0.3mmとなる。この状態でプリントするとストリングがとても頼りなかった。スライサの設定でもっと太く丈夫にしたかったので、以下のように設定変更をしました。

この時のスライス結果はこちら。ストリングの幅が0.8mmになっています。

アラクネ最小境界線幅のデフォルトが85%で、このとき0.6mmのノズルを使っていましたので、0.3mmの幅のライン(pipe)は0.6*85%=0.51mmとなります。

詳細はこちらをご覧ください

コンテストの結果はというと、残念ながら入賞はなりませんでした。
結構頑張ったのにな、センスないってことでしょう。
まぁ、今回のコンテストでモデルの著作権はTECDIAに写っていないので、気持ち切り替えてほかのコンテストに応募することにします。

最終形の設計方法

文字を読むより流れを追ったほうがよいでしょ、という方のために動画を作成しました。きっとこれじゃわからないと思いますので、そのうちきちんとキャプションを入れた動画も作ると思います。

始めに枠(実は、雪を表現)の部分の軸を取得します。xy平面に8角形を変形した図形を作図します。そのあと、Z軸上に200mmの軸を描きます。

次に、Sweep機能で軸に沿ってひねりあげます。これが、雪の部分の元の構造となります。

次に、底面と上面の円を作図します。上下の12角形の頂点に中心が来るようにします。

ロフトで繋げます。その時の軸となるのがさきほどひねった形の稜線です。

同様にもう一組もロフトします。そして、円形状パターンでコピーします。

次に、今の枠部分をカットするためのスケッチをします。0.3mm厚でプリントしますので、0.3mm切り取れるようにしてあります。

きりとった結果がこちらです

次に、ストリングを引くためのラインを描きます。
すべての段の円柱の円の中心をとおるように線を描画します。このあたりはマクロの勉強をして手作業をしないで済むようにしたいところです。

次に、先ほど描画した線をpipeで繋いでいきます。断面は0.3mmの正方形です。

すべてつなぎ終わりました。

ここまでの作業で必要なパーツはできています。(細かいところは省きます)

あまり変わらないように見えるのですが、雪の部分が安定してプリントできるようにベースを追加しています。

星を追加しました。

中にモノが入れられるように、ねじを切ってあります。こちらが麦茶さんの動画を参考にしました。

最終的にLEDの位置を調整できるように梯子を追加しました。また、購入したUSBインターフェースボードを組み込めるようにしました。

ライトの調節がうまくできないのですが、こんな感じです。


モデル

モデルはPrintablesで共有しました、

https://www.printables.com/model/470482-foldable-bookends

Happy Printing!

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