色に頼らない

最近ずっとトイレの扉を
少しだけ開けたままにしてる

トイレに飾ってる枯らしたフジバカマの香りが
狭い独り暮らしのアパートに満ちるからだ

夜、布団の中で
ほのかに香る優しい穏やかな香りに
日々痛んでいく心が癒されていく

長く辛い状態が続いてるけど
やっぱり植物と共に暮らしていれば
なんとかなるものだ

◇◇◇

先週土曜日の稽古は
いつもより1本早い電車で行った

受付け一番乗り

受付順に花材は選べるのでうほうほだ

選んだのは

秋の定番ホトトギスと

これまた秋の定番ツルウメモドキ

敢えてはじける前の青い実を選んだ

ホトトギスのお姿は

くるくる回すとがらっと表情が変わる

そこを見せ場にしたいな、と思った

植物図鑑みたいに
植物そのもののフォルムを見てほしいので
敢えて色を抜いてみたけど、いかがか？

色に頼らない世界、って
構成がしっかりしてないと成り立たない

ガラスの中の強い線（茎）
二つの器の水の量
器の上の構成
ホトトギスとツルウメモドキの響きあい

要素がありすぎて
ばらばらになるかと思いきや
上手いことまとめたわね、と
助手先生に褒められた

なので気分よくふんぞり返って帰宅した

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