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大切にしないとね

夏の始まりのころ
たまたまつけたテレビで
鈴木保奈美さんと吉本ばななさんの対談をみた

若いころ、御多分に洩れず
吉本ばななさんが好きだった

で、対談の中で代表作すぎる
「キッチン」と「TUGUMI」の話がでた

透きとおっててキラキラしてて
夏にぴったりなんだよな、この2作

ということで
この夏は吉本ばななさんで過ごしてた
(他にも数冊読んだ)


あまりにも久しぶりに読んだので
だいたいこんな話だったよな、しか覚えてなく
新鮮な気持ちで読むことができた

感想は別に書こうと思うんだけど
今日はTUGUMIの中で起こった
あることだけについて書こうと思う


主人公つぐみの恋人が飼っていた
子犬が殺される、という事件が起こる

このことはすっかり忘れていた

子犬が殺される

ショックでしばらく先が読めなくなった

たかが小説でしょ、

そう思う方もいるかもだけど
犬猫大好きなわたしには
たかが小説、フィクションでしょ
ではすまなかったのだ



わたしは岩手というド僻地で生まれ育った

自然が豊か、というより
自然と共に生きる、というのが当たり前だった


あるときあるおうちの飼い犬が
殺されるということが起こった
(当時は外飼いが普通)

まわりの大人たちは口々に言っていた

「犯人はロクな死に方しないよ」

動物を無下に殺す
たとえ犬畜生でも命を粗末にすると
ロクな死に方をしない


「〇〇さんとこ
 飼ってる犬をいじめてたでしょ
 やっぱり変な死に方したもんね」

「△△さん
 野良猫殺したでしょ
 変な死に方したよね」

田舎のことだと笑うひともいるだろう

けど
幼いころのド田舎の
わたしのまわりの大人たちは
真剣にこのことを信じていた

だからわたしにも
この考え方は染みついちゃってる


ありがたく命をいただく屠殺とは違う


久しぶりに読んだTUGUMIだけど
こんなことを思い出すとは

そんなこんなの夏の終わり



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