かとう めぐみ

モヤモヤな日常を着飾らず言葉にしたい26歳。

かとう めぐみ

モヤモヤな日常を着飾らず言葉にしたい26歳。

マガジン

  • コーディネーターで、協力隊な日々のこと

    教育コーディネーター、地域おこし協力隊として考えたり感じたりしていることを日々つらつらと書いています。

  • 心が揺れた、文章たち

    共感したり、モヤッとしたり、ほっこりしたり、苦しくなったり、心を揺らしてくれた記事をまとめています。

  • 働くことを考えたくなる、文章たち

    働くってなんだろう。キャリアってなんだろう。そんな解のない問いについて、ハッとさせられた記事を集めています。

最近の記事

目的に救われる日も、目的を手放したい日も、私は資本主義社会の中にいる

どちらかというと、ネガティブな人間だ。 「それを悟られたくない」というのは、自分を語りたくない理由の一つかもしれない。 ネガティブというか、現実をじっと観察したくなる性なので、口に出したことに対して相手が「とはいえ、こういうポジティブな捉え方もできるよね!…ね!!!!」と柔らかな世界の見方を提案してくれる気遣いをいつも申し訳なく感じるのも、語りたくない理由のような気がする。 ここ最近のついじっと観察した現実は「目的」のあれこれだ。 人は目的をつけたがる。いや、少なくと

    • しなやかさと引く知恵とコンパスを持って。あいまいを愛す1年でありたい。

      「1年前、いや半年前ですら想像できないところまで来てしまった」 2023年へくるりと振り向くと、そんな言葉が身体に響き渡る。 あえて仕事とプライベートという名札を貼るとしたら、こんなダイジェストの1年だった。 ふと写真を見ていたらどうにもダイジェストを大放出したくなった。うおー。 ここからどうする2024!本題に入る前に一冊だけ紹介したい本がある。 未来をはじめる: 「人と一緒にいること」の政治学www.amazon.co.jp 1,760円(2023年05月04

      • 落ち葉に身を任せてみたら、やらなきゃいけない私に優しくなれた。

        掃いても掃いても、落ちてくる。それが、秋の落ち葉だ。 朝、まだひんやりとした空気に包まれた時間に、出勤をする。 玄関前、軽自動車が2台停められるくらいのスペース。限りなく黒寄りの灰色なアスファルトの上に、有彩色の落ち葉が散らばっている。 「もうこんなに落ちたの」 昨日、同じくらいの時間に、落ち葉はすっかりアスファルトの端っこに追いやったはずなのに。 人生で最長の鍵を必死に鍵穴へ差し込み、ほんのり温かい玄関を抜け、部屋へ荷物を置く。 机の上には、今日付の新聞が何食わ

        • 東京で世帯主になる。安堵と恐怖に挟まれて。

          23年間生まれ育った町に転出届を出して、世帯主というものになった。 今まで、住民票は実家へ残したままだったので、一人暮らしとは言えど、どこか守られた感覚を持って生きていた。税金も、保険料も、負わずに生きることができていた。 そんな期間を経て、私は東京の一単身世帯になった。 今感じていることは、やっと親元を離れることができた安堵。それは解放感というよりも、親にとって考えるべきことから、私の割合が減ったことの嬉しさというか、喜びというか。 そしてもう一つ、東京で生きる一人

        目的に救われる日も、目的を手放したい日も、私は資本主義社会の中にいる

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        • コーディネーターで、協力隊な日々のこと
          1本
        • 心が揺れた、文章たち
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        • 働くことを考えたくなる、文章たち
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        記事

          本当の共感は、マジョリティとマイノリティの枠を壊した先にある

          最近、音声メディアにハマっている。聞いているチャンネルの一つが澤円さんのvoicyチャンネルだ。 先日、澤さんがADHDをテーマにお話をしていた。 「相手がADHDだと言っていても、私もADHDなんですと言わないようにしている」 私の周りにもADHDだということを伝えた上で普段の生活を送っている人がいる。だから、澤さんの言いたいことはなんとなく分かる気がした。 「自分が同じように言われて、傷ついたことがあるから」 澤さんは、理由をこう言っていた。 きっとこのエピソ

          本当の共感は、マジョリティとマイノリティの枠を壊した先にある

          「一般的」な方程式じゃ表せない、複雑でノンバーバルな存在。それが、私たちだから。

          「女の人にしか分からない」というフレーズに、この頃どきっとすることがある。 私は心も体も女性だと認識しているし、女性であることに嫌悪感がある訳ではない。でも、女性=分かるという方程式が立てられる様子を見ていると、どことなく心に雲がかかる気がしている。 先日、ある映画を観た。映画の名前は『グリーンブック』 白人の運転手と黒人のピアニスト2人の交流について、1960年代の実話をもとに描いた映画だ。 ※この先、若干ネタバレの要素があるので、気になる人はぜひ先に映画を観て欲し

          「一般的」な方程式じゃ表せない、複雑でノンバーバルな存在。それが、私たちだから。

          優しい嘘がつけたなら、あなたの気持ちを受け取れたなら

          バスは物語が生まれる場所だ。今の家に引っ越して4ヶ月。人生で初めて日常的にバスを使う生活をし始めてから、そんなことを感じている。 朝8時くらいのバスに乗ると、そこには戦いへ向かう人がぎゅうぎゅう詰めになっている。 その人たちはほとんどがスマホを触っているが、時々英単語帳や電子新聞を眺めている人もいる。大抵が一人だ。30分前、家を出る前の親子の関係から解き放たれ、労働者や学生の顔に変わる場所。それが、バスだ。 朝9時くらいのバスに乗ると、そこにはおばあさんおじいさんが多く

          優しい嘘がつけたなら、あなたの気持ちを受け取れたなら

          私が、父の娘だから。私が、世界を変えたい。

          「書きたい」と願うほど、キーボードを叩く手が止まる。まして「世界を変えたい」なんて壮大な感情を書き残したい願いには、余計手がすくむ。 だけど徒然なるままに願いを書き残してみようかと、今日は少しばかり完璧を諦めてみようかと、昨晩の下書きを掘り起こしてみる。 2ヶ月ぶりに親へ連絡をすることにした。 仲が悪い訳ではない。向こうが電話か手紙でしか連絡をしないタイプだから、よっぽどのことがない限り連絡をせねばとならないのだ。 ここ2ヶ月、その連絡せねばなことは特になかった。今も

          私が、父の娘だから。私が、世界を変えたい。

          図書館にありがとう、そしてごめんなさい。

          いつの間にか図書館から遠いところで生きるようになっていた。 小学生のときは2日に1冊本を借りてまるで遊園地に行くかのような気持ちで学校図書館へ行っていたけれど、中学生で使ったのは部活の着替え部屋としてぐらい。 高校卒業間際、大学の2次試験対策で使う新聞をコピーするため司書さんによくお世話になっていたけれど、それ以前は清掃係として図書館を綺麗にするぐらいでしか訪れていなかった。 それ以来、再び図書館に向き合うきっかけになったのは、大学の司書教諭の授業。 「採用試験のとき

          図書館にありがとう、そしてごめんなさい。

          メサイアコンプレックスを知ったら、昨日より正直な私に出会いたくなった。

          初めて聞くのに感じ覚えのある言葉。それが、メサイアコンプレックスだった。 ““満たされない自分を満たすために人を助けようとする”。そのことによって、「相手の役に立ちたい」といいながら、相手をそこねてしまうことがある、ということらしい。” 「誰かのために何かしようとしなければ」 ちょうど1年前の自分はそう思っていた。 何もすることがない実家で、起きて、食べて、寝るだけの日々。何より一番最初の非常事態宣言が出た頃、ただの学生でしかないことが嫌で嫌でたまらなかった。 「自

          メサイアコンプレックスを知ったら、昨日より正直な私に出会いたくなった。

          どこにでもいる低温な存在は、きっとこの世界を温かくする

          「震災のことについて、思うことあったりするの?」 2011年3月11日は日本を離れていた彼にそう聞かれた。言葉が見つからなかった。いや、正直に言う。心に浮かぶ言葉の冷たさに、口に出すことができなかった。 私は冷酷な人なのだろうか。 大きいけれどわずかなきっかけにすぎないとしか思えない自分を抑え、中1の春の記憶から温度のある言葉を探そうとした。 「東京に来て、福島以外の人と話して、少しだけ気まずそうにされて、相手の方が勇気のいる話題だよなって思いました」 なんとか見つ

          どこにでもいる低温な存在は、きっとこの世界を温かくする

          18歳の春と一緒に見つけたい自由がある

          今年もあの季節がやってきた。 ”髪染めた!” ”ブリーチした!” そんなSNSでの言葉が行き交う、髪色の自由に目覚めた18歳が街中に溢れる季節だ。 ほんのり茶色に染める人、ブリーチで金色にする人、そこにピンク色を入れる人。黒からどれだけ離れた色を選ぶか。それはまるで、高校までの校則に縛られた世界からどれだけ離れたいかを映し出しているような、大人になりたい心が見え隠れする瞬間である。 この瞬間が、私は好きだ。好きに羽根を広げられる喜びを思いだせるから。自らの手で生き方を

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          いつか親になる私も、あの日思い出した子の弱さをしっとり受け止めていたい。

          「言っても言わなくても勉強しないなら、言わない方がいいと思っちゃった」 休日昼下がりのファミレス。隣から聞こえる女性2人の会話に心がざわつく。大学生か社会人なりたての息子がいる2人らしい。 世の中の親は誰しも、子育ての愚痴を漏らしながらお茶を飲むのだろうか。そう考えると、自分が親という肩書きを背負う未来にさえ頭が痛くなってくる。 「家にいるなら5万円くらいお金を入れてくれたら、こっちも楽になるのに」 この2人の息子は、どんな人なんだろう。 勉強が好きじゃない子どもな

          いつか親になる私も、あの日思い出した子の弱さをしっとり受け止めていたい。

          私はまだ、学びがもてはやされる世の中が納得できない。

          私はまだ、学びが大切だと言えない。言い続けられる自信がない。 ”成長する人の特徴は、学び続ける姿勢” ”人生100年時代で大切なのは学ぶ力” あちらこちらで「学びって大切だよね」というニュアンスの言葉が歩いているし、SNSを開けばいわゆるインフルエンサーへの道として「学びや得られることが明確な発信をすること」と言われたりもしている。 学びって、そんなにもてはやされるべきことなのだろうか。 私はまだ、腑に落ちない。 イベントに参加してこんな気づきがあった! 初めてのチャ

          私はまだ、学びがもてはやされる世の中が納得できない。

          自転車も人生も早ければいいってもんじゃない

          自転車は、人生だ。 私は自転車で、石山に突っ込んだことがある。 石山と言っても、墓石を彫る石材店の端石が30cmほど積み重なった山だ。 『あっ、こける』 こう勘付いた3秒後には、石の中にいた。幸い擦り傷くらいのケガだったのだが、私はこの事件を今でも鮮明に覚えている。17年も前のことなのに、だ。 記憶が色あせない理由。それは怖かったから、だけではない。 200m先のおばあさんに追いつきたくてこけたからだ。 石山のある石材店の前、車通りの少ない東西に走る一本道。そこは、

          自転車も人生も早ければいいってもんじゃない

          パーマを拒む美容師から教わった愛の話

          「パーマ、かけないほうがいいですよ」 カットとパーマで、7000円。学生に優しいお手頃価格に惹かれて、3年越しのパーマを決めたのに。今、真後ろに立っている鏡の中の美容師は、なぜか私にパーマをかけることを拒んでいる。 今さっき、”こんなイメージで”と黒髪にパーマをかけた女性の画像を見せたばかりなのに。 「さっきの画像みたいにしようとすると、外国の女性みたいなスパイラルパーマになるかもしれません。髪質的に結構強くかけないといけないので。あと、長さがあるとパーマがだれてしまう

          パーマを拒む美容師から教わった愛の話