【読書記録】2024年1月
あっという間に2月も半ばに入りました。
雪が降って寒かったり、急に暖かかったり、身体がついて行かないです。しんどい……!!
1冊目:三日市零『復讐は合法的に』
あらすじ(文庫版裏表紙より引用)
私好みな物語でした。
合法的な復讐ってテーマとして凄く魅力的ですよね。
現実にエリスのような人が目の前に現れたら藁にも縋る思いで頼る人はきっと多いのではないかと思います。
復讐を依頼するわけじゃなくても美しい女性を演じられる男性……一度お目にかかりたいものです。
テンポよく楽しんで読むことができましたが、「Case4 同類」は最終的に依頼主が空気になってしまっていて残念だったなあ、と。
Case4での敵とエリスが同類であるからこそ、エリスは依頼人にとって救世主的な存在であることを改めて示しても良かったんじゃないかなと思いました。
登場人物たちが魅力的だったので、続編希望です。
2冊目:佐々木譲『図書館の子』
あらすじ(文庫版裏表紙より引用)
佐々木譲さんの作品を久しぶりに読みました。『警官の血』が大好きで定期的に読み返しています。
こちらのSFの短編集です。
どの話にもタイムトラベラーが出てきます。全六編の中でも「追奏ホテル」が特に好きでした。
過去が主たる登場人物のメイン軸で未来人がやってくる話が多い中、「追奏ホテル」は登場人物のメイン軸は現代でひょんなことから過去にトラベルすることになってしまうので、想像がしやすかったです。
そこで起こる不思議な一夜と元の時間軸に戻ってくることのなかった同行女性がどうなってしまったのか……展開にワクワクしました。
3冊目:降田天『すみれ屋敷の罪人』
あらすじ(文庫版裏表紙より引用)
降田さんの作品は初めて読みましたが、とても面白くてあっという間に読み切ってしまいました。
タイトルに「罪人」という言葉がつきますが、この話における「罪人」とは誰だったのか読了後に少し考えました。
そして、明確な「罪人」は存在しないのかなと思いました。というか、この話における「罪」ってどれを指すのかな、と。
登場人物のそれぞれに後ろ暗い「罪」と言えるところがあります。
それらが重なり合うことで庭先に見つかった白骨死体に繋がっているように思えました。
4冊目:東野圭吾『聖女の救済』
あらすじ(文庫版裏表紙より引用)
ガリレオシリーズを1冊ずつ消化していっていますが、この『聖女の救済』はシリーズの中でもかなり好きな方でした。
「聖女」というのは真柴綾音のことを指しているのだと思いますが、真柴綾音は「悪女」だよな……と。
夫の子を身籠った不倫相手に「産んで」と言うのは間違いなく復讐。
子どもを産むことで事件のことを死ぬまで忘れることはできないし、ずっと過去に縛り付けることができる。永久的な復讐。
でも真柴綾音ばかりを悪女とは言えない。
この話に出てくる他の女性も悪女だと感じました。
真柴夫妻に裏切られたとはいえ友人に毒物を送る津久井潤子も、師匠の夫と不倫し身籠る若山宏美も……みんな違ってみんな悪女。
おわりに
1月に読了した本は全て積読でした!!
4冊も減らせて幸先が良いですね。しかも1月は本も増やしていません!!エラい!!
少なくとも上半期は本を増やさず、積読を消化できたらな……と思います。
積読以外に許すのは図書館だけ。
そういうマイルールで上半期はゆるゆると読書をしていきます。(仮)