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その好奇心、どこからくるの?

「私絶対に行きたいわ」と6月に乳がんの手術をして成功し、自宅で完全に快復するために、薬で治療している叔母が言った言葉が印象深い。

LINEでやり取りはしていたものの、半年以上会っていなかったので久しぶりに2人でランチをした。彼女はギリギリ戦前の生まれなので、今年80歳。私が幼稚園の頃に1番好きだった大人だと思う。当時まだ独身で、祖父母の家に住んで仕事していた。私が幼稚園の頃で夏休みになると高松市内にある祖父母の家でずっと過ごすのが、パラダイスだった。

なんと言ってもおじいちゃん、おばあちゃん、そして母の妹であるその独身のおばさん(お姉ちゃんと呼んでいたので、お姉ちゃんと記す)はみんな優しくて、幼稚園児ながら、マニキュアしてもらったり、ちょっとお化粧してもらったり、お姉ちゃんのお洋服を着せてもらってファッションショーまがいのことしたり、家にいたら絶対許されないことをやらせてもらい、日々至福の時を過ごしていた。お姉ちゃんの仕事が終わる頃に、おじいちゃんと歩いてお迎えに行き、近くの喫茶店でクリームソーダを飲みながら仕事が終わるのを待っていたのも覚えている。

今年に入り、彼女が乳がんと聞いたときには、歳も歳だし心配したけど本人は案外あっけらかんとしてて、明るい。彼女自身、自由に楽しく人生を謳歌している。エルビス・プレスリーが大好きで、彼の歌を歌いたいがためにボイストレーニングを受け、近隣にある歌うコミュニティ?に属して、そこが開催している大会で優勝したりしていた。昔は、エルビスのそっくりさんのコンサートを見るために、アメリカまで足を運んでいた。

彼女は筋肉つけなくては、とカーブスに行ってたけど今は止めてナイスデイという踏み台昇降を購入して、毎日エクササイズを自宅でやっているらしい。筋肉に意識が高いからか、ダニエル・クレイグの写真をスマホの待ち受けにしている(笑)映画が好きなんで、007のジェームス・ボンドは彼しかいない!と主張していた。自分の健康状態を保つために、心身共に磨き続けている姿がすごいなと改めて尊敬した。

近況報告で、私が最近カウンセリングの勉強をしていてその先生がめちゃくちゃ面白いし、内容がとても実用的でためになる、と言う話をして先生のYouTubeを見せたら面白そう、と興味を示した。その上で体験講座を毎月何回かやっているよ、とホームページの申し込みページ見せたら冒頭のセリフ「私絶対に行きたいわ」がでた。

忘れないように今申し込んで欲しい、と言うので早速Webサイトから申し込んであとはお金を振り込むだけとなり、喜んでいた。「講座聞くの楽しみ。今日は有意義な話が聞けたわ」とLINEが来た。ちょっとだけ恩返しができたようで嬉しくなる。

今年80歳になる彼女のその好奇心どこから来るのだろうか。久しぶりに2人でゆっくり話して、このお姉さんに懐いていたから良い影響をたくさん受けて、今の自分があると思って心が感謝で震えた。子供にとってロールモデルは必要。彼女は昔から自分が好きなことをどんどん行動に移していたのだと思う。

私と姪の関係と似ているなと思ったので、姪が20年、30年後に私との思い出をどう振り返るのか、語るのか。叔母への恩返しと姪への恩送り。人生って楽しい。


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