道沿いに電線がない。どこに電線がある?メリットとデメリットは?
電線の地中化とは
電線の地中化とは、電柱や架空線(空中に張り渡した電線)を使わずに、道路の地下に電線を埋める方法です。先進国ではこの方法が主流になっています。日本でも無電柱化推進法が成立し、国や自治体、事業者が協力して無電柱化を進めています。
電線の地中化のメリット
電線の地中化には、以下のようなメリットがあります。
防災
地震や台風などの災害時に、電柱が倒れたり、電線が垂れ下がったりする危険がなくなります。道路が塞がれることもなく、救助や復旧活動がスムーズに行えます。
安全・快適
歩道や路肩をふさぐように立っている電柱がなくなると、歩行者や自転車に乗った人にとって危険が減ります。ベビーカーや車椅子の人にも安心で利用しやすくなります。
景観の向上
頭上に張り巡らされた電線類が地下に移動すると、空の大きく見える美しい街並みになります。歴史的な名所や名物もより魅力的に見えます。
資産価値の向上
電線類地中化された住宅は、景観や安全性が高まることで、購入者や入居者に好まれます。宅地価格に対して約4~9%のプラス効果があるという研究結果もあります 。
地域の活性化
電線類地中化された町並みは、観光資源になることで、地域商業や経済が活性化します。知名度向上による経済効果も期待できます 。
電線の地中化のデメリット
電線の地中化には、以下のようなデメリットもあります。
費用
電線を地下に埋めると、電柱を使うよりも費用がかかります。1キロあたり1~5億円必要です。この費用を誰がどう負担するかは、関係者間で調整する必要があります。
工事
電線を地下に埋めるためには、道路を掘削したり、ガス管や水道管とのかねあいを考えたりする必要があります。工事期間や工事規模は、場所や方式によって異なります。
復旧
電線が地下にあると、断線箇所が分かりにくく、掘り返して作業をしないと復旧できません。地盤の液状化などによる被害も考えられます⁷ 。
まとめ
電線の地中化は、防災や景観などの面で多くのメリットがありますが、費用や工事などの面でデメリットもあります。電線の地中化を進めるには、関係者の協力や技術開発が必要です。また、場所に応じて地中線や架空線を使い分けることも大切です。
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