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電波時計の仕組み 〜電波はどこから飛んでくるのか〜
電波時計とは、正確な時刻を送信する電波を受信して時刻を合わせる時計のことです。
電波はどこから飛んでくる?
電波時計は、日本では東京の国立天文台が発信する標準電波JJYという電波を受信します。
JJYは、原子時計という超正確な時計によって作られた時刻を基準にしています。
原子時計とは?
原子時計は、原子の振動の周期を利用して時刻を測る時計で、1億年経っても1秒もずれないと言われています。
つまり、電波時計は原子時計と同じ正確さで時刻を表示することができるのです。
しかし、電波時計が常に正確な時刻を表示しているわけではありません。
電波時計は、電波を受信しなければ自動的に時刻を合わせることができません。
電波が受信できない環境
電波は空気中を伝わる電磁波ですが、建物や山などの障害物や天候や季節などの影響で届きにくくなったり、届かなくなったりすることがあります。
また、電波は夜間に届きやすくなる傾向があります。
これは、太陽の光が空気中のイオンを発生させて電波の伝わり方を変えるためです。
そのため、電波時計は夜間に受信成功率が高くなります。
受信できなかった場合は?
内部の水晶振動子という部品で時刻を計ります。
水晶振動子は、一定の周期で振動する性質を持っていて、その振動数を数えることで時刻を測ることができます。
しかし、水晶振動子は温度や電圧などの影響でずれやすくなるため、長期間にわたって受信できないと時刻が狂ってしまうことがあります。
そのため、電波時計はできるだけ電波を受信するようにしましょう。
電波はいつ飛んでくるのか?
電波は、国立天文台が発信する標準電波JJYという電波で、**常時**送信されています。
しかし、電波時計が受信するのは、一日に何回か自動で受信しようとするときと、手動で受信ボタンを押したときだけです。
電波時計は、1秒ごとに1ビットの情報を送信するタイムコードを受信して、時刻を合わせます。
タイムコードには、時、分、通算日、年、曜日などの情報が含まれています。
電波時計は、タイムコードの先頭マーカー(M)の時刻を符号化して送信される時刻として表示します。
受信環境を整える
電波時計が正確な時刻を表示するためには、以下のような受信環境を整えることが大切です。
・電波塔から近い場所に置く
・窓際や高い場所に置く
・金属製のものや家電製品から離す
・方位を調整する(日本では北西が最適)
・受信ボタンを押して手動で受信する
まとめ
以上が、電波時計の受信と精度、受信環境についてです。
電波時計は非常に便利な時計ですが、受信状況によっては正確さが保証されないこともあります。
そのため、定期的に受信状態を確認したり、必要に応じて手動で受信したりすることがおすすめです。
電波時計を使って快適な時間管理をしましょう。