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金木犀

都会の音だらけの小さな家で暮らしていても、季節ごとに育った田舎を思い浮かべてしまう。
山のふもとの里の家は、石垣のある大きな土地に100坪の入母屋の屋根、2階建て、玄関、下玄関(勝手口)、裏口、農機具を収める大きな納屋もあった。

この季節には5mを超える大きな大きな金木犀の樹の花が一斉に開き、ご近所中に漂う。収穫の忙しいころで、稲刈り、そして、おくんちがあった。

味覚、嗅覚、思い出はあちこちにしみついている。

そんなふるさとも今は朽ちて帰ることはかなわない。

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