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さつま芋の天ぷら

大好きだった祖母は、わたしをよく褒め、とても可愛がられた。
さつま芋の天ぷらは祖母が好きだったもののひとつだ。

実家は農家だったので、野菜は豊富で、保存できるじゃがいも、さつま芋は収穫期からしばらくは、常にあるようなものだった。

使い込んだ古い黒い揚げ鍋は、洗っても取れない油の固まりがゴツゴツついていて、まるで初めからそういう表面だったかのようになっている。
1センチくらいに切ったさつま芋を天ぷらの衣に潜らせて、その揚げ鍋へ。

弾ける音は最初は低くてこもったような音、素材の水分が少しずつ抜けていくので、音は少しずつ高く少しずつ軽くなっていく。火が通ったサインだ。

甘くてホクホクの芋の天ぷら。
子どもの頃はマヨネーズつけて食べてたよ。

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