魅惑の結び目のユギ【埴輪紹介所その5】
おめかしして袖を広げて立つ。
蝶結びされているのは背負い紐、円板はその結び目らしい。
高さ112.8cmとけっこう大きめ。
ユギは矢の入れ物。背負って運ぶ。
左右、袖を広げているように見えるのは、背負い板らしい。
ちなみにユギを背負った人物埴輪というのもあります。
上部にご注目。
やじりが見えます。埴輪なもので、矢は7本だけ。
鉄の矢だと、何百本と石室に副葬されている例があります。
埴輪は墳墓の上に立つ。
眺めましょう。ぐるりと。
後ろは
このように穴があけられています。たぶん乾燥・焼成のための通気口。
このユギ形埴輪は円筒ベースで作られています。
わたしは全円筒型と呼んでいます。
ユギは、漢字では靫または靱と書くらしい。
また発音はユキとも呼ぶらしい。
それはともかく、なぜかこの結び目、
見ちゃう。
神奈川県横浜市保土ヶ谷区の瀬戸ヶ谷古墳出土のユギ形埴輪。
ちなみに瀬戸ヶ谷古墳(前方後円墳 )は保土ヶ谷区内の文化財らしい。古墳自体はもうないらしい。埴輪は残った。
所蔵はたぶん東京国立博物館。
撮影は2016年と2017年、東京国立博物館の平成館1階考古展示室(総合文化展)にて。
ちなみにユギ形埴輪には、半角筒型もあります。
それではまた。
いいなと思ったら応援しよう!
お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。