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学び多かった2024神戸マラソン

2024年11月17日(日)、9年ぶりに神戸マラソンのスタートラインに立ちました。前回の出場は、人生2度目のマラソンにして初のサブ4を達成した記念すべき大会でした。
この9年の歳月で体は確実に年を重ねたものの、その間にマラソンの記録は着実に向上してきました。なので、今回の大会は、自身の成長の軌跡を確かめる絶好の機会となるはずでした。しかし、現実は私の期待を軽々と裏切ることに...。
本稿では、レースを振り返りながら、得られた気づきと教訓を記録として残していきたいと思います。


神戸マラソンの概要

神戸マラソンは、大阪、京都と並ぶ関西の主要都市マラソンの一つで、2万人のランナーが神戸の街並みを駆け抜ける壮大な大会です。コースは全体的にフラットながら、小刻みなアップダウンが続き、後半の神戸大橋が最大の難所として知られています。
2024年大会は、スタート時点で気温20℃、湿度86%という、マラソンには過酷な気象条件となりました。それでもなお、7時間という寛容な制限時間も手伝って、94%という高い完走率を記録しています。この数字は、大会運営の細やかな配慮と、出場ランナーたちの強い意志を如実に物語っている、と言えるのかもしれません。

神戸マラソンコース

神戸マラソン振り返りと反省点

個人的なレース総括

まず、当初の目標タイムは3時間28分(キロ平均4分56秒)に設定していました。特に、昨年の富山(3時間25分46秒)、大田原マラソン(3時間45分59秒)ではともに35キロ以降に大きくペースを落としてしまった経験から、今回は極端な失速を避けることを心がけていました。

しかしながら、結果は期待通りにはいきませんでした。30キロまでは目標ペースを維持できたものの、残り12キロは暑さも重なり、大幅なペースダウンを強いられ、目も当てられないような酷いタイムになりました。

2024神戸マラソンのペース

ただ、「人は失敗から学ぶ」という言葉通り、今回のレースでは数多くの貴重な気づきを得ることができました。振り返ってみると、これほど学びの多いレース経験は初めてかもしれません。以下では、今後に活かすべき3つの反省点をまとめていきたいと思います。

心拍管理

先ほどご紹介したとおり、今回のレースは暑さと湿気の両面で厳しいコンディションになることが予想できました。そこで考えたわけですよ、

『暑いレースは体力の消耗も激しいので、いつもよりペースを落として走った方が良いのでは』

という考えが浮かびました。しかしながら一方で、目標タイムへの思いも捨てきれず、結局、平均ペースよりもやや速めで進むことにしました。結果として、これが今回の大きな敗因の一つとなってしまいます。その証拠が、以下の心拍ゾーンデータに表れています。

2024神戸マラソンの心拍ゾーン

かなり無理して走っていたことが一目瞭然です😣。暑さと湿度の影響で、通常以上に心拍数が上昇していました。

マラソンでは「最大心拍数の85%以上で走り続けると、後半で失速する確率が著しく高まる」と言われています。これは、エネルギーを枯渇させずに運動を継続できる限界が、最大心拍数の85%とされているためです。

この85%ルールを心拍ゾーンに当てはめると、ゾーン3(70〜80%)で走れるペースを維持すべきだったということになります。このデータを見る限り、後半の失速はある意味で必然だったと言えます。もしゾーン3の心拍を維持できるペースで走っていれば、大きな失速を避け、むしろより良いタイムでゴールできたのではないかと確信に近い思いがあります。

今後のレースでは、キロタイムだけでなく、心拍数の推移にも注意を払いながら展開を考えていく必要があります。これが今回の大きな学びとなりました。

余裕がなくなると崩れるランニングフォーム

このレポートを書いている今もなお、足の疲労が残っています。これまで経験したマラソンの中で最も激しい疲労感です。特徴的なのは、前太もも(大腿四頭筋)の強い筋肉痛です。

参照先:シンセルクリニックさんのコラム

マラソンを走って大腿四頭筋がひどい筋肉痛になる理由は明確で、

前腿が筋肉痛になるということは、前進運動に対してブレーキをかけるような走り方になっているといえます。前腿の筋肉は前進運動にブレーキをかける筋肉なんですね。

ZEROBASE RUNNING

です。きちんとした正しいフォームでマラソンを走れば、マラソンを走った後でも前腿の筋肉痛は出ないようです。過去のレースでここまでの痛みを経験したことがなかったことを考えると、今回は特に悪いフォームで走っていたと考えられます。

普段からフォームには気を配っているつもりでしたが、今回のレースでは意識を向ける余裕すらありませんでした。これも大きな敗因の一つと捉えています。フォームの詳細については今回は触れませんが、「正しい走り方」を意識し続けることの重要性を、今回のレースで改めて痛感しました。

カフェイン摂取

悪い意味でレース慣れしてしまった弊害でしょうか、今回はレース週に入っても特に意識することなく、コーヒーなどのカフェイン飲料を普通に摂取していました。おそらくレース前日も飲んでいたと思います。

その結果だと思いますが、今回はレース中に2回もトイレに駆け込むことになりました。

そういえば、以前はレース週に入ると、アルコールやコーヒーだけでなく、お茶類(麦茶やほうじ茶も含めて)など、カフェインを含む飲み物は全て控えていました。もちろん生理現象ですので仕方ない面もありますが、レース中のタイムロスは極力避けたいところです。今後は、レース前のカフェイン管理にも気を配っていく必要があると痛感しました。

Photo by FREEPIK

以上が、2024年神戸マラソンでの失敗から得られた気づきです。今年の本命レースは2月の大阪マラソンです。それまでに十分な距離を重ねて足を作り込むのはもちろんのこと、今回の反省点を確実に活かして、次こそは納得のいくレース展開にしていきたいと思います。

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