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NOTEを始めた一年を振り返ってみる

自宅の周囲はこのところ毎日少しずつ降り積もった雪で真っ白だ
そこから車で南に20分ほど走ると雪のまったくない世界に到着する
どうしてそんなに大きく変わるのかというと
この辺りは日本海側気候と太平洋側気候の境界線上だからなのだ
その境界線を跨いだ所に週に一度食べに行くカレー屋さんがある
ネパール人一家が経営している
窓からは冬枯れの田圃越しに北アルプスの峰々が目に染みるような神々しさを見せている
彼らの故郷ダウラギリの麓もそんな景色なのだろうか
休日の午後そんな景色を眺めながらこの店でチャイを飲むのが好きだ
この一年を振り返ってみる
特に大きな病気や怪我もなく過ごすことができた(秋にコロナに感染したけれど)
仕事もつつがなく続けることができた
母も95歳となりいまだ健在だ
離婚してから早くも4度目の冬を迎えた
一人娘ともその頃から疎遠になってしまったのは残念だが息災に暮らしているようだ
一人で食べる食事はなんとも味気ないものだがこちらのほうは更に年季が入っている
単調なメニューではあるが毎日真面目に取り組んでいる
料理が好きなのかと言えばそうでもないのだが結局は毎日作っている
田舎なので外食の選択肢が限られるという事情もある
定期的にかかりつけ医で血液検査をしている
『特に問題なくバランスの取れた食事をしていますね』
と医者からお褒めいただくのが気恥ずかしい
結構ズボラご飯なのだ
好き嫌いのないのが幸いなのか食べたいものを作っているだけだ
器用になんでもこなす割には女性に対しては及び腰なので再婚にはあまり希望は持てないように感じる
伴侶や親が亡くなったりして一軒家にポツンと暮らす男の一人暮らしが私の周囲に目立つようになってきた
ありふれた平凡な家庭や暮らしというものはなんと脆く儚いものであろうかと感じるこの頃
まあ災厄はいくらでも天から降って来るが幸せは簡単に降っては来ない
それなりの努力と忍耐が必要なのだ
便利な処方箋などがあればお目にかかりたいものだ
来年からは会社勤めの人生に終止符を打ち
一人でささやかな自営の道を歩むことにした
現代は孤独というものにたいして過剰に怯える傾向があると感じる
LINE インスタなどSMSの隆盛
フォロワー数の競い合い
他者に対して余計な干渉をしない
一見寛容であるようで妥協はしない
マニュアル通りの会話の羅列に満ちた世界

歳を重ね孤独と正面から向き合ってなお緩やかに境界線を超えて人生を生きることができたらと思う
若い時代には見えなかったものが徐々に見え始めた
そして未だ見えないものも確かにある
むしろその方が多いかもしれない
そう感じる一年だった

#一年を振り返る #人生 #一人暮らし
#境界線

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