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文系介護職が職員募集するとこうなってしまう。

質問
はいこんちょで働くにはどんな人が向いてますか?

回答
わかりません笑
先日のアウケアzoomセミナーで答えたのは、はいこんちょに、はいこんちょ(ごめんください)し続けられる人。

そんなの当たり前じゃんと思うでしょ。いやいや通うってそんな簡単じゃないよ。

うちの息子学校に通うのめっちゃ苦労してるし、カミさんは看護実習で病院通ってる時は修行僧のようだったし、病気で来れなくなる人もいるし、僕なんか学生時代バイト通うのできなくて全部すぐ辞めてたもん。

だからただ通い続けるって相当凄いことなのよ。

新人教育何してますか?ってよく尋ねられるけど、そりゃいろんな仕組みがあるんだけど、ひと言で言えば、はいこんちょの認知症のお年寄りに耐えて3年続けられたら一人前と伝えてます。

たとえばね、

ピックさん達は常同行動が特徴なので、認知症あるのに「あんた新人だよね?」と気づいちゃう。

若い時に姑にいびられた掃除上手な婆様は、若い女性スタッフにめちゃ厳しい。座ってないでもっと働けとホウキ持って追いかけてきたりする。

逃げたり他の婆様に助けてもらったり隠れたり工夫する。

怒られない新人スタッフもいて、理由観察してみたら若くないから嫁だとは思わないみたい。失礼すぎるでしょ笑

パンやソフトクリーム投げつけてくる足早い婆様は、あんた入ったばかりだよね?と100回ぐらい聞いてくるし。

通うとか居るとか過ごすとか暮らすとかって大変なんだよ

だから僕は「ただ働く」とか「ただ居続けられる」ってだけで、凄いことだと思っているし、今いるスタッフを尊敬してる。

あっそういえばシモーユヴェイユっていう哲学者も似たようなこと言ってたみたい。

超人ナイチンゲール 栗原康著作 87頁

しかしヴェイユはいう。尊い。だって労働者(介護職)はわけもなく工場(介護現場)にいって手を動かせちゃうのだから。理由なしにあたえよ。はたらく(介護する)がゆえにはたらいている(介護している)のだ。なぜという問いなしに。神かよ。労働者(介護職)が必然の力を身にまとう。絶対的受動性から一周まわって絶対的主体性にちかづいている。ヴェイユいわく。労働者(介護職)はただ頭をあげればよい。

※シモーユヴェイユ「奴隷的でない労働の第1条件」今村純子訳、河出文庫、2018年

コレめっちゃオモロイ

ということで、ただただアナタは働き続けられるだけで素晴らしい。
お年寄りから嫌なこと言われたら言い返したっていいし、ムカついたっていい。
相性が合わなければ誰かに変わってもらえばいいし、なんならどうしても無理なら辞めてもいい。無理して働いて身体壊すのが1番良くない。通えなかった自分を許してあげてほしい。

ただただ働けている今の自分を褒めてあげて下さい。

お年寄り中心の職場では、働き続けていれば凄い介護職になれます。それがはいこんちょの新人教育です。うまくいかなければ相談に乗るし後方支援もする。

そんな決して最高じゃないけれど、最低でもない職場がはいこんちょです。最低じゃないってことが重要。

きょうは暑かったのでお年寄りとスタッフにアイス買ってきました。ピック病の爺様と一緒にカワチヘ行って。

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