所感「金太郎」

子供の頃。誰もが接した本に「金太郎」があろう。
「漫画日本昔話」等々でも、お馴染みだ。
5、6歳の頃、わたしも絵本で読んで貰った。
やれ「お勉強が大好きで、教えてくれるお母さまが<もう、やめましょう>というまで、金太郎は、やめませんでした」だの、例の熊と戦った話だの。(うっそだぁ)
(いるわけないじゃん!こんな子供。大人の都合ばかりにしちゃうんだ)
既既に思っていたのである。
幾らなんでも、熊と戦って勝てるなんてあるまい。
令和5年ですらがない。
札幌市での出没が相次いでちゃって大変です、とのニュースは聞くけど、勇気を出して戦い見事に勝ちました、の話は聞かない。攻撃しました、程度であれば聞くが。

悪まで「モデル」。坂田金時の幼少期を悪まで参考としてつくられた話であるのに、事実と信じる。
が、子供心にもあまりに現実離れしていたから、このような心と相成った。

数年経って、皮肉にも愛読書は伝記。ポプラ社の「子どもの伝記シリーズ」を愛する少女になったけど、金太郎ほどの現実離れしたエピソードは書かれていなかった。
坂田金時=金太郎。
大人の理想の子供を伝記と記し、「いい子」「理想の子供」を読ませ、子供に目指させていたのではなかろうか?
何時の時代も変わらないやね。
                                                                                      <了>




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