これも縁(えにし)、縁(えん)なの?

久々「今度生まれたら」(内館牧子著/講談社刊)を読む。
主人公・佐川夏江が、長男の妻・理沙へのムカつきから物語が始まるといっても良い。

理沙が長男と結婚するまでの作戦は、かつての夏江の姿。
今は有名な園芸家となっている、かつての同僚。
年下であったが、自分に気があった小野(現・山賀<さんが>)敏男を高卒の学歴だけで振り、若い頃から将来有望とされていた夫を選んだのに似ている。
そして、義兄・島田芳彦と、理沙も同じような一面が拒めない。
高校時代、男子だったら誰でも彼女にしたいマドンナ・バンビを
「俺には信子(夏江の姉)がいるから」と口ではいいつつ、「俺にはとても」と本音では思った。
「梢(夏江の孫)は、私立小学校を受験させるの?」
夏江が聞くと
「本当は私立へやりたいんです。けど、ウチじゃとても」
言った理沙。

義彦と理沙に血縁はない。単に親戚である。
夏江からすれば、義兄に義娘。一番近い親戚だ。
しかし、同じような考えを持つ他人同士が、親戚とはいえ縁(えん)。
縁(えにし)を持つのか?結ばれてゆくのであろう?一族、親戚縁者、父方、母方それぞれの身内。
6等身の縁者は何となくでも似通るのかも知れない。






















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