80歳のセンパイと暮らす。(23)

猛暑から、この夏はお出かけを控えていたセンパイ。夏の終わりが見えてくると、友人たちと連絡を取って、お出かけの予定を立て始めた。

「あなた、どうしていらしたの？うちはエアコンが壊れちゃって、大変だったわ〜」
数年前からスピーカーホンで電話をするようになったので、会話は筒抜けだ。でもその後に、何を話したかの報告がある(うん、そうだね。聞こえてたよ。のツッコミはしないように耐える)

少し涼しかった昨日は、親友の1人であるケロとリンドグレーンの展示を見に、八王子の美術館に行った。珍しくケロの方から行きたいところを言ってきたと喜び、お互いに八王子まで往復1時間以上かかるのに出かけた。
センパイとケロはロッタちゃんに出てくる子ブタが気にいったらしく、かわいかったわね〜と言いながら展示から出ると、
あれ？あの子ブタの名前、何だっけ？
2人とも思い出せない。
探究心の強いケロは、展示に戻って探そうと再入場することに。会場のお姉さんに聞こうとするセンパイに、ケロは自分で探さないと頭が痛くなるわと宣ったらしい。で、探すこと、約1時間。かなり初めの方の展示で発見。バムセだって！2人でメモ。over 80s、頑張りました。
あそこまで頑張ったんだから、バセムのポストカード、買えばよかったわ〜とセンパイ
(いやいや、既に名前変わってるよ、とツッコミたくなるのもガマン)。

持つべきものは探究心、好奇心のある友達と、それを否定しない柔らかな気持ちだね、センパイ。

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