ウ・ヨンウ と ナ・ヒド
2022年 コロナ禍で制作された2本のドラマ、このドラマで主演を演じた2人の女優が魅力的だ。
ウ・ヨンウは自閉症スペクトラムの弁護士、その行動特徴はあえてモデルを求めず、本を読んで自分で研究した演技だという。大学は心理学科専攻なので 専門用語なども読み込めたのかもしれない。脚本家と監督は1年以上もこのテーマで研究し、俳優はパク・ウンビンしか交渉していなかった・・そうだ。この女優のどこと言えない 透明感を持つ 不思議な魅力が彼らを惹きつけたのか・・。彼女が一瞬閃き、新たな発想が生まれる瞬間に流れる クジラの CG映像 裏話ですが、ここにかなりの制作費がつぎ込まれたらしい・・
一方、二十五、二十一 というドラマで ナ・ヒド役で主演を務めたキム・テリは32歳にして、18歳の女子高生を見事に演じきった。彼女は大学時代から舞台演劇に興味を持ち、数々の舞台に立ち、テレビドラマ初主演の「お嬢さん」で賞を取ったことを皮切りに 数々の演技で受賞した経歴を持つ。今回はフェンシングでオリンピック出場、金メダルを獲得するアスリート役、韓国経済の危機、さまざまに社会の逆風が吹き荒れる時代に翻弄されながらも、青春時代を果敢に生き抜いていく若者のドラマになっている。まさに真剣勝負「プレ!」「アラ!」
ウ・ヨンウ続編は予定されているらしい。ドラマの中でこの弁護士の恋愛も描かれているが 結婚は果たして可能か、前途多難が予想される。幼い頃自分を捨てた母親も同業者、しかもライバルの大手法律事務所を経営している。このままこの母と非嫡出子関係のまま 弁護士を続けていくのも万丈波乱だろう。
ナ・ヒドは初恋の相手と別れ、その後選手を引退し、結婚し夫とは死別している。ドラマ自体がプロローグ形式で、すべての結末はわかっていて、進行しているが
キャスター時代の母親が家庭や子どもを見放していたことがドラマの基盤にあり、結果 ナ・ヒドはその轍を踏むことのない(恋人が海外特派員からキャスターへ)道を選び ドラマが終わっている。
ドラマ展開は異なるが それぞれのドラマで主役の演技を 全身全霊を込めて演じた二人には コロナ禍特別賞をあげたい。