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TRPG『デッドラインヒーローズRPG』のコンパクトなシナリオの書き方
こんにちは、和沙です。
今日もTRPG関連のお話をしまーす。
今日のテーマは、『デッドラインヒーローズRPG』でコンパクトなシナリオを書く方法です!
■TRPG『デッドラインヒーローズRPG』とは?
『デッドラインヒーローズRPG』は、TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)のひとつです。架空の現代日本を舞台に、プレイヤーは「ヒーロー」となってヴィランと戦います。
形態は、通常の書籍版と電子書籍版があります。
2021年6月には第4版が刷られたことが、作者さんから報告されました。
また、富士見ドラゴンブックの公式サイトでは、無料体験版が配布されています。ユーザー作成のシナリオやコンテンツも充実しています。
▽富士見書房公式『デッドラインヒーローズRPG』作品紹介ページ
https://fujimi-trpg-online.jp/game/dlh.html
2022年4月には発売5周年を迎え、私も大好きなシステムです!
■省略語句について
この記事では、下記の省略語句を使います。
・PC:プレイヤーキャラクター。プレイヤーが実際に物語に投入するために作成したキャラクターのこと。
・NPC:ノンプレイヤーキャラクター。プレイヤー以外の参加者が動かすキャラクター。主にゲームマスターが操作する。
■コンパクトなシナリオにするため私がしていること
・プレイヤー数は1~3人にする
プレイヤー人数が多いと、その分ロールプレイに時間がかかります。
3人くらいが、ちょうどよい長さの時間でワイワイできると思います。
・エントリーを共通にする
PC全員のエントリーを共通にします。
めんどくさければ、「キミは正義のヒーローだ」の一文で充分です。
・導入フェイズでプレイヤーキャラクターが合流する
個別の導入イベントは控えめにして、合流シーンに気合を入れるといい感じです。
なんなら冒頭の第1イベントで合流して、PC同士の自己紹介をさせてもよいでしょう。
・クエリーイベントは3回まで
クエリーイベントは『デッドラインヒーローズRPG』で盛り上がるシーンです。
盛り上がるのですが、入れすぎるとシナリオがまとまりません。
3回までにするのがいい感じです。
・チャレンジイベントは1~2回まで
チャレンジイベント内の判定数は、1イベントあたり1回までにします。
プレイヤーの代表1名に1回振ってもらう判定にするのがいいでしょう。
なぜ1回かというと、判定ダイスを実際に振るまでに時間がかかるからです。
・決戦フェイズではボス1体、ヘンチマン3体にする
敵の数が多いと、倒すのに時間がかかります。
ボスエネミーは1体、ヘンチマンつまり雑魚敵は3体程度にします。
・ボスのエナジーとパワー構成について
ボスのライフは40~70程度にするのが、いい感じです。
ボスのライフを高くするときは、ヘンチマンの数を減らすといいでしょう。
また、エネミーに回復系のパワーを持たせるのはやめましょう。
戦闘に時間がかかってしまいます。
技能<運動><意志>の値を高く持たせるのもオススメできません。プレイヤーキャラクターからの攻撃が当たらなくなってしまいます。
ボスの目的は、「プレイヤーに緊張感を与えつつ、さっさと倒されること」にあると思うので、なるべく「攻撃の当たらないエネミーキャラクター」にすることは避けます。
・余韻フェイズも共通にする
イベント数は2回程度にします。
1回目は戦闘直後の勝利を祝うシーン、2回目は「ヒーローに感謝を捧げる」シーンでシナリオを〆るといい感じになります。
上記をすべて満たすと、オンライン・テキストセッションで6時間程度のシナリオになります。1日3時間プレイすると、2日間で終わる計算です。
ボイスセッションでは2~3時間程度で終われると思います。
■シナリオのネタはどう出す?
・ゲームマスターがしたいこと
・PCにさせたいこと
のどちらかで、私はネタを出しています。
ここで言う「ゲームマスター」とはすなわち「シナリオ作者」である私のことです。
たとえば、自作シナリオ「傲慢なる爆弾魔」では、
「ゲームマスターが傲慢な爆弾魔をロールプレイしたい」
という、ゲームマスターがしたいことがネタになりました。
また、たとえば自作シナリオ「結婚式は荒れ模様」では、
「PCにニセの結婚式を挙げさせたい」
というゲームマスターがPCにさせたいことがネタになりました。
どちらで書くにせよ、最終的には参加者全員を喜ばせるのがTRPGです。
プレイヤーが喜んだり悩んだりする様子を思い浮かべながら書くのは楽しいですよ!
■シナリオを書くときの小技集
・最初にイベント数を決めてしまう
コンパクトなシナリオを書くときは、一番最初にイベントの総数を決めてしまいます。
すなわち、内容に関わらず「導入1回、クエリー3回、チャレンジ1回、余韻2回」といった風にイベント構成を決めるのです。
私は、シナリオはあらかじめ組んでおいた「シナリオテンプレート」に沿って書きます。テンプレートを配置して、あとはネタに沿って埋めていくのです。
シナリオテンプレートは公開しています。
みなさんもぜひ使ってやってください。
・シナリオ投稿サイトTALTO掲載「『デッドラインヒーローズRPG』基本ルールブック対応シナリオテンプレート」
https://talto.cc/projects/hjXK7rnh8rYaYmwYGUcMA
・最後には感謝をゲットさせよう
私は必ず、余韻フェイズで「ヒーローに感謝を捧げる」ようにしています。
依頼人NPCや助けられたNPCから、PCたちに感謝の言葉を伝える描写を入れるのです。
PCたちは「ヒーロー」ですから、感謝の意を得ることで、「精神的な報酬を獲得した」という満足感を得られるのではないか……と考えているからです。
もちろん「ありがとうございました!」の言葉で満足しないPCだっていることでしょう。でも、PCの中の人であるプレイヤーは、感謝されて悪い気はしないはずです。
感謝は一番手軽で確実な報酬です!
■最後に:キミもシナリオを書かないか?
さてさてここまで、私がやっている方法を明かしてみました。
どうでしょうか? 「コンパクトなシナリオなら書けそうになってきた!」と思ってもらえると嬉しいです。キミもシナリオを書かないか?
シナリオ書きに大事なのは、なにより「みんなで喜びたい!」という気持ちだと思います。
楽しいシナリオを書いて、ゲームマスターもHappy!
楽しいシナリオがプレイできて、プレイヤーもHappy!
ぜひこのnoteが、皆様の『デッドラインヒーローズRPG』ライフを豊かにすることを祈っております。
紀和沙Twitter: 和沙@7yoduki
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