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犬とNYと藤井風と

新年が明け早くも月の半分が経過したところですが、昨年のライブ参加をきっかけにハマりにハマってだいぶ戻れないところまで来てしまった藤井風(以下、風くんと親しみと敬愛を込めて呼びます)についてぼんやりと考えついたことを書き留めておく場所をつくりたいと思い、この記事を初回として「風の吹くままちょっと小話(仮)」というマガジンを更新していくことにしました。

今回は昨年末に放送された第75回紅白歌合戦の「満ちてゆく」パフォーマンスについて、朝ごはんのパンをかじる間にでもサッと読める程度の感想と、最後に私が近年のエンタメについて思うことをちょびっと書いていこうかと思います。

さて、紅白の「満ちてゆく」歌唱は風くんがこれまでのアーティスト人生で度々縁のあったNYからの生中継で行われましたが、皆さんどんな感想を持たれたでしょうか。

「MVの続きみたいだった」「まるで映画のワンシーン」などのほかに、技術的な面に対しても多くの映像作家さんやプロのカメラマンさんたちが言及してましたね。私も素人ながら写真を撮っている人間なので、「ここの露出値変更どうなってるの?!」「色温度をシームレスに変えている?!」と驚きの連続でした。

以下は日産スタジアムライブに続いて今回のパフォーマンスでも演出監督を務めた山田健人氏のXポスト。

あの5分弱の映像に現地のスタッフを含めたくさんの人たちが関わっているのを知ったとき、感動がむくむくと山のように湧きあがりました。同時に、胸の中が温かい何かで満たされていくのを感じました。それはたぶん、私も「創る側」の端くれだからなんじゃないかな、と思います。

「観た人に、歌に込めた思いを伝えたい」という気持ち。
「想像を具現化したい」という意欲。
「そのために何ができるか、何をすれば最善を尽くせるか」と感じた人たちがそれぞれの力をフルパワーで発揮したからこそ成し遂げられた"作品"としての「満ちてゆく」。

全員が同じ方向を向き、同じビジョンを目指していないとできないチームワークの結晶を見て、ああ、私は「奇跡」ではなく「努力」を観たんだ、と感じたし、決して自分をおごらず、いつでも周りを信頼して委ねる姿勢と、それとは別にアーティスト「藤井風」として、プロとして、いつでも彼を支えている人たちやファンの予想を超える「一歩前に進んだ姿」を見せてくれる、そんな風くんのことがますます好きになりました。

今回を経て、エンタメと呼ばれるものたちは常に私たちを愉しませてくれるけれど、そこから得た感情や思考をおざなりにせず、ちゃんと考えたり向き合ったりすることが、全力を尽くしてくれたアーティストへの私たちなりのベストな姿勢なんだろうなと思うのでした。
(ちょうど今、ドラマ「MIU404」を観ながら同じことを考えていたのもあります。すごく良い作品なのでよかったらぜひ)

それにしてもあの舞台裏映像に映った犬、かわいかったですね。
ああいう狙ったわけではない奇跡的なオチまでついてくるのも、山田氏の言葉を借りて言うなら「藤井風こわい」と思わざるをえないラッキーハプニングですね。

かみさまに愛されてるんだなあ。

2025.1.15



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安藤エヌ
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