欅坂46『黒い羊』を聴いて、夜明けにフィルム24枚を使い切った話。
夜明け。
私はシャワーに打たれていた。
叫び出したい気持ちになっていたのはとっくだったけれど、今は未明でそんなことをすると迷惑だと思ったからしなかった。唇を血の味がしそうになるまで必死に噛んだ。
浴室を出る。濡れた身体を、少し拭く。そのまま何も身に着けず、自分の部屋に行った。
カーテンのスキマから新しい一日の光が薄く漏れていた。
それでも部屋はまだ暗い。ベッドには猫がいた。私は寒さを感じなかった。熱くてしかたがなかった。この気持ちはどこまでも行けると思った。
だからテー