映画「ココ・シャネル」を見て
今年、三菱1号館美術館にて、6月18日から9月25日まで、ガブリエル・シャネル展が開催される。
私の今年の目標としては、2ヶ月に1回は、美術館や博物館、または演劇やミュージカルなどを見に行って、芸術に触れたいと思っており、この展覧会にも足を運びたいと思っている。それに先立ち、ココ・シャネルについての教養を深めたいと思って、今回この映画を見た。
ココ・シャネルの本名は、ガブリエル・シャネルと言い、幼少期は孤児院で育った。シャネルが生きた時代では、フランスの女性は派手で華美な衣装を身にまとっていた。そんな中で、映画の中では「野生児」などと揶揄されながらも、シンプルさを追求した常識を覆すファッションを自ら着こなし、裁縫の経験を生かして帽子を作り始める。そのスタイルが多くの著名人に受け入れられ、世界のシャネルブランドとなっていくのだ。
この映画は、シャネルが成功するまでの過程を描いた作品であり、ブランドについてはほとんど描かれていない。想像していた内容とは少し違ったが、名もないシャネルが、デザイナーになるまでの道については詳細に描かれていて、見て損はなかった。
印象的だったシーン
シャネルのスタイルの理解者であり、パリで仕事をしたいと言ったシャネルに資金提供するボーイという男が映画の中に登場する。結婚こそ出来なかったが、互いを愛し合っていた。そんな彼から、「君は幸せじゃなさそうだ」「君は幸せかい?」と、シャネルに対しその時々に幸せかどうか問うシーンが何度かある。これに対し、シャネルはどのシーンでもはっきりとした回答していない。
孤児院で育ち、ナイトクラブで将校に気に入られ、愛人として豪邸に暮らし、最終的には地位や名声も手に入れる彼女であるが、それまでの人生は、決して幸せとは言えなかったものだったのだろう。
〇〇だったらもっとよかった!
この映画は、先ほども述べた通り、シャネルが成功するまでの過程を描いたものであるが、割と恋愛に偏った描き方をしていると感じた。もっとシャネル自身の心情描写だったり、ナレーションなどがあると、より生い立ちや彼女の生き様について、深く感動できる部分があったのかなと思う。また、映画に大きな山場がなかったため、単調さに少し飽きる部分もあった。
一方で、シャネルが軽蔑した当時の女性が着ていたドレスの華やかさや、衣装の細かさはとても美しく、見ている分にはとても楽しかった。
シャネルブランドのコンセプト
シャネルのホームページを見てみると、シャネルブランドのコンセプトについて書かれているページがある。
①女性の服の解放…
窮屈なコルセットを廃止し、機能性に優れた着やすい服にデザイン
シャネルが生きた時代の女性は、女性らしい体型を見せるために、コルセットを着用し、とても身動きが取りづらい服装であった。シャネルは、コルセットをつけずとも女性の体型が美しく見えるような服をデザインし、シンプルながらもエレガントなファッションを確立した。
②古い価値観にとらわれない自由で自立した女性像
上記のようなシャネルの考え方はこの時代においてはとても斬新奇抜であった。
彼女が残した名言はたくさんあるが、1つここで紹介しようと思う。
自分の信念を貫き、成功したシャネルが言うからこそ、他人の考え方や時代の偏見にとらわれない自立した女性としての名言として心に刺さるものがあるだろう。
話は少し脱線するが、私は毎朝偉人の名言を日記帳に書いている。ここ2ヶ月位で始めた朝の習慣であるが、毎朝偉人の名言に触れ、1日その言葉を意識し、行動してみることにしている。その中で、シャネルの名言はこのたった2ヶ月ほどで3つほど書いた。名言を選ぶ基準は、その時の気分によって決めているのだが、この短い間で3回も選ばれると言う事は、私の中にかなり心に刺さるものがあるのだろう。自分の信念を貫き、自由で自立した女性像は私の憧れである。
今後、自分はどうしていくか
自由で自立した女性になるためにどうしたらいいか。シャネルのように、時代や他人の考え方に逆らって、自分の意見や考え方を世の中に示すのはとても勇気が要ることである。
だからまずは、世の中の当たり前や常識について、それが本当に時代に合っているのか、または自分自身の考えとマッチしているかどうか、よく考えてみることから始めてみようと思う。
私たちは、普段何気なく生活していると、世の中の常識や当たり前とされていることについて、特に思考せず、そのまま受け入れてしまっていることがかなりある。
シャネルは世の中の常識に懐疑心を持ち、それに対し自分自身の考えや信念を持っていたからこそ、表現し、信念をもとに行動することができた。
行動することが大切だ、とよく言われるが、まずその行動を起こすには、自分自身がしっかりと考えを持ち、目標や目的を定めることがとても大事だと思う。
自由で自立した女性になるためのファーストステップ。毎日少しずつ積み重ねていきたい!
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