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つまり、オモテナシ監視委員会です

 祖父母と孫は、オモテナシしたい側されたい側で利害が一致しているので、二者だけで会うと、際限ない接待の嵐になってしまいます。これは原理的に仕方のないことです。しかし、そこに親が入ることでエンドレスな接待に一定の歯止めがかかります。この場合、親は、オモテナシ監視委員会として機能することになります。

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 もちろんパパたちも、じいじ&ばあばや君の気持ちを理解しているので、年に数回の集まりぐらい、ある程度のことには目をつむるつもりではいます。
 ですが一方で、なにごとにも限度というものがあります。ずっと工事車両の動画を見て夜ねる時間が遅くなったり、アンパンマンのガチャガチャを目当てのものが出るまで10回近くも回したり、じゃがりこを食べてプリンを食べてそのあとにケーキを食べるとなると、さすがにオモテナシ監視委員会も黙ってはいられません。

 君の長期的な健康や成長に責任を負うのは、オモテナシをして気分がよくなるじいじたちではなく、パパたち監視委員会です。寝るリズムが崩れると身体を壊してポンポンが痛くなります。オモチャは取っ替え引っ替えせずに、ひとつのオモチャを大切にすべきです。また、お菓子を食べ過ぎるとご飯が入らなくなるし、ケーキなどの甘い物は虫歯になってしまいます。
 それに、これは大人の事情ですが、そういったお菓子やオモチャはいざというときに君を動かすためのパパたちの武器でもあり、じいじたちに乱発されることによって、その効果が薄れてしまうのをとても警戒しているのです。

 ということで、オモテナシ監査委員会は、平常時は寛容に接待を見守りますが、あるラインを越えたら迅速に動き、一刻も早い事態の収拾をはかります。ちなみに、監視委員会の組織図はシンプルで、ママを委員長としてトップに据え、パパは実働部隊としてそこにぶら下がる形となっています。ぜんぶで二人です。

 委員会の活動拠点は、ママ方の実家とパパ方の実家の2カ所になります。ママ方の実家では、ママが実の親に対してピシャッと物申すのでパパの出番はほとんどありません。問題は、パパ方の実家です。

 別に「パパ実家−ママ」間の関係は悪くないです。しかし、1)ママは義理の親に対しては100%では意見できないこと、2)パパはパパでなにげに親孝行を兼ねているつもりもあり、じいじたちのオモテナシを規制する基準が緩くなりがちなこと(ママは規制したいのにパパが自主的に取り締まらないことがある)、3)長期的な関係のなかで小さな禍根がのちのち爆弾に育つ可能性があること、この3点からパパはそれなりに自覚をもって監視委員をつとめる必要があるのです。

 そういうわけで、なんというか、たとえばホットドッグなんかをみるとソーセージはパンに挟まれます。ケバブだと、よくわかんない肉がよくわかんないパンに挟まれています。大人もなにかに挟まれるのがふつうで、パパの場合は基本的に嫁・姑に挟まれることにしています。

 とはいえ、基本的には過剰なオモテナシを注意すればよいだけなので、大半はそれほど難しくありません。じゃがりこやpinoがたくさんテーブルに用意されたとき、パパは委員長ママの示唆を感じとり、実働部隊としてオモテナシを1/3〜1/2にカットしていくのが役割です。要領はテトリスと一緒で、落ちてくるブロックを淡々と片付けるだけです。こちらのテトリスで困るとしたら、まれに卍型のブロックや長すぎる棒が落ちてきたりすることです。落ちてくるスピードも速いと、とりあえず端っこに寄せて隠すことになります。

 帰りの電車や車では反省会があり、パパは委員長ママから、実働部隊としての総合点数および講評をききます。
 ちなみに、先日の減点内容で意外だったのが、スポーツドリンクのガブ飲みを規制しなかったことです。スポーツドリンクは一見、健康飲料っぽいですが、いくつかの観点(例えば虫歯)から常飲は非推奨とのことです。監視委員として働くにも知識が必要です。

 このへんの夫・嫁・姑 問題は永遠のテーマであり、また別の機会に論じようと思います。今日は飲み過ぎたこともあり、眠たいです。

 それでは引き続き、よいGWをお過ごしください。

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