ユーザーインタビューの基本

https://review.foundx.jp/entry/how-to-talk-to-users

アイディアではなく顧客の生活について話す

 ・ユーザーインタビューは自社のプロダクトを売り込む場ではありません。
 ・自分が話をしている相手から情報を引き出すこと、プロダクトやマーケティング、自社のポジショニングの改善に役立つデータを引き出すことが目的
⇒ユーザーの生活について学ぶべし

仮説ではなく具体的な話を


 ・「こんなものがあったら興味を持ちますか?そのためにお金を払っても良いと思いますか?」といった質問をしてしまいます。これは間違っています。そうではなく、ユーザーの生活の中で、すでに起きている具体的な出来事について話をしましょう。
 ・ユーザーに関する情報、彼らが問題に直面するに至った経緯に関する情報を引き出すよう心掛けてください。ユーザーの生活に関する、より幅広い質問をして、ユーザーがその問題にどのように辿り着いたか、前後関係を引き出してください。ユーザーの動機について学んでください。そもそも、なぜユーザーはその問題に遭遇したのか、その理由について学んでください。

話すのではなく、聞く


 ・ユーザーと対話するこの10、20、30分という時間で、できる限り多くの情報を引き出しておけば、オフィスに戻り、共同創業者と顔を合わせた時に、ユーザーの生活に関する確かなデータや真実を提供することができるからです。


聞くべき五つの質問

1.あなたが解決しようとしていることに関する、一番の難題は何ですか?

2.その問題に最後に直面した時のことを教えてください
・「仮定ではなく具体的なことを引き出す」ためです。この質問の目的は、ユーザーがその問題に直面した際の状況と前後関係を引き出すことにあります。
・一緒に作業をしていたのは誰か?どの授業の課題に取り組んでいたのか?それはコンピュータサイエンスの課題だったのか?英語の論文だったのか?プロダクト開発の際、潜在的ユーザーが直面していた過去の問題として実例を参照できるように、相手がその問題の解決に取り組み始めた過程に関する、できる限り多くの情報を引き出すよう試みてください。

3.それが困難だった理由は何ですか?
・顧客はwhatにお金を出すのではなく、whyにお金を出します。「このファイル同期ツールのおかげで、すべてのファイルが同期できるようになった」ことに喜ぶのではなく、「このプロダクトは、ちょうど2週間前に仲間と学生プロジェクトに取り組もうとしていた時に直面していたあの問題を解決してくれるだろう」というサービスが役に立ちそうな具体的なシチュエーションに価値を見出すはず。つまり、whyという質問に対する顧客からの答えが重要です。

4.その問題を解決しようと思って、したことがあれば教えてください
・「潜在的顧客自身が、自分の直面している問題に対する潜在的ソリューションをまだ探し始めていない場合、その問題は顧客にとってさほど重要な問題ではない」
・この質問をする理由は2つあります。1つは、皆さんが解決している、あるいは解決しようとしている問題は、誰かが実際にソリューションを求めているものなのかどうかを把握するためです。もう1つは、「競合するものは何か?」、「ソリューションを発表し、最終顧客への提案にこぎつけた時に、自社プロダクトと比較されるものは何か?」を把握するためです。

5.これまで試したソリューションのなかで、気に入らなかった点は何ですか?
・「この問題に対するより良いソリューションのために盛り込むべき機能は何か」を理解する
・「新たなファイル同期プロダクトにはどんな機能を求めますか?」という質問ではない
・一般に、ユーザーはプロダクトに求める新しい機能の特定に長けていません。Henry Ford「私たちが自動車を開発していた時、ユーザーが求めていたのは車ではなく、もっと速い馬だった」

顧客インタビューはどの段階でも有効

1.アイディア段階
・メモを詳細にとる:どれが役に立つかはあとになってわかる
・カジュアルにインタビュー
・相手の時間を大切に

2.プロトタイプ段階
・ユーザーとの対話から、最初の顧客として最適な相手が誰かを把握できるというメリットがあります。これは非常に重要です。なぜなら、最初の顧客に間違った相手を選んでしまうと、その顧客に拘束されたり、人為的な罠にはめられてしまったりした上に対価も得られない、という状況に陥る可能性があるからです。
顧客が適しているかどうかを判別するフレームワーク:コスト、頻度、予算

3.イテレーション(ローンチ後)段階:PMFを目指す
・Product/Market Fitとは
 ・Paul Graham:人々が求めるものを作り出した時
 ・Mark Andreessen:プロダクトが自然と自分の手を離れる時
・メール高速化アプリのSuperhuman
 ・ほぼすべての顧客に毎週質問をする(30~40人のユーザーでOK)
 ・「もし、Superhumanを使えなくなったらどう思いますか?」というものです。答えには「非常に残念」、「少し残念」、「残念ではない」という3つの選択肢があります。彼が測定していたのは「非常に残念」と答えたユーザーの割合でした。そう答えたユーザーが、プロダクトを最も評価してくれているユーザーであり、自身の生活においてプロダクトが重要な一部となっているユーザーであることを意味するからです。プロダクトが、彼らの日常的習慣の一部になっているということです。そして彼は、Superhumanを使えなくなったら「非常に残念」と回答するユーザーの比率が毎週40%以上になったら、それは何らかのシグナルである、と解釈しました。

いくつかのTips

・電話番号をきいておく

・すべての意見を参考にはしない
 ・ユーザーに、「この新しいプロダクトや機能に関心がありますか?」と聞くのではなく、「これがアップグレードフローです。この新しいプロダクトが気に入ったなら、クレジットカードを用意してください」、「この機能が欲しいなら、クレジットカード情報をご記入いただくか、お支払いの金額を増やしてください」と言うことです。実際に機能を盛り込む前であったとしても、これは自分が今手掛けている機能が実際にユーザーに使ってもらえるものかどうかを判断するのに役立ちます。

・良くないデータを無視する
 ・入手したデータのなかで最も良くないデータの一例が、称賛
 ・良くないデータ例の2つ目は、あやふやな情報です。これには、仮定や、ごく一般的なコメントが含まれます。



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