理系のMBA通学は最初の2か月が勝負
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ここでは、一般的な社会人MBA通学の難しさ、理系特有の課題と2か月目が勝負の意味について、考えを書いてみる。
まず、社会人でMBAに通う場合、仕事をしながらと仕事を一度中断してから通学する場合がある。また、仕事をしながらでも、企業派遣のように一定の通学や学業に対する時間配分が可能な場合とそうでない場合がある。学業に費やす時間は、仕事をしながら、企業派遣ではない場合に最小となる。周囲を見ていても、このケースで通学している人は、学業の時間を確保するために、プライベートが難しくなるケースが多かった。よって、同様のケースで通学を考えている場合は、結婚している場合は家族やそうでない場合は友人や恋人との関係が大丈夫かの確認を十分にしてからが望まれる。ここまでは、一般的な内容ではあるが、再度、認識を新たにしてもらうと良いと思う。
次に、理系の場合は、これに加えて基本的な知識が圧倒的に不足している状況から始まるため、さらに準備もしくは心構えが必要となる。まず、講義の専門用語が理解できず、当然、講義が理解できない。次に、講義が理解できないため、復習に相当な時間と努力が要求される。最後に、講義で出るレポート課題の作成に膨大な時間を要する。これらを解決するには2つの方法があると考える。1つ目はMBAコースに合格した時点から、講義の参考資料を聞いて予習を実施する。2つ目は良い仲間を見出して、講義のわからないところを教えてもらうである。私の場合、とてもラッキーなことに、1つ目について大学の先生が事前に勉強したほうが良い教材を例示してくださり、2つ目はクラスの仲間に恵まれて、いろいろ教えてもらうことができた。どちらかが欠けていても、やりきれなかったと考える。これを書きながら、当時の不安な気持ちや薄氷を踏む思いで課題などを提出していた日々を思い出す。
最後に、2か月が勝負かは、メンタル面、体力面と単位取得の3つの厳しさがピークを迎えるからである。まず、メンタル面は、仕事の中(実際に不十分かどうかに関わらず)では勉強が忙しくて業務が不十分と感じられ始める。加えて、家庭においても、勉強のために家族に対する時間を割くことができず、険悪になることがしばしば発生する。次に、体力面では講義が夜10時くらいまで実施されることから、通勤・通学と予習・復習の時間を加味すると睡眠時間がとても短くなる。最後に、2か月目には1Qの講義の試験や最終レポートの時期に入り、その試験勉強やレポート作成が追加され、単位取得ついて良い見通しをもてなくなる。これらが重なって、不安もピークになり、通学について難しいと思うことも出てくる。では、どのように2か月をクリアーするのか?特効薬はないが、地道に、先を信じで勉強をひたむきに続けることと同じ境遇の良いクラスメートと連帯感を持てる関係があることかと思う。私は後者についてはとてもラッキーでした。
ここまで読んで下さった理系のチャレンジを志す方には、その決意が少し揺らぐような内容かもしれない。しかし、得られるものの大きさから考えると、その価値はあるので、是非、チャレンジしてもらいたいと考える。得られた知見やクラスメートや先生方との出会いは貴重な財産になるからです。以前も書いたが、一般的に日本の大学のMBAの学位自身がすごくレジュメに効くものではないと思うが、それらの財産は得難いと考えます。同じことを繰り返しますが、理系(特に現在、研究開発に携わっている方)の方はチャレンジしてもらいたいと考える。