萩・万葉集で141首
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古来より詠まれて万葉集、短歌、俳句、私は萩のエッセイ位が関の山。
北の地では8月の末頃に、ローズピンクの小さな花が鈴なりに咲く、萩の花が咲きだすと嬉しくなってツイツイスピード上げたくなる。(冗談)
枝は細く先の方は木綿糸位の細さ、力を抜いて優しく垂れ下がり、その湾曲は「何をせかせか歩いているの ? 焦らないでゆっくり回りを見てご覧なさい」と囁いている声が聴こえて来そうになる。
萩は太くなっても5~6センチ、幹は硬いし丈夫なのだが、殆ど利用価値がないのではないかと思う。
真っ直ぐではない、短い、でも私はこの萩で野菜畑の柵を作ろうと思い、ナタを片手に萩を集めにウキウキしながら、萩の根元にナタを振り降ろした。
太さたった6センチ程なのに、半分切れて手がビビッン、舐めたらあかん〜♫舐めたらあかん〜♪天童よしみではないが、弾き返されてしまった。
根性たくましくガッツリ、ナタを握り締めていないと、反動でナタが自分の方へ飛んで来そうなのである。
10本程で握っている手が痛くなり、腕がボヤヤ〜ンとなってしまい辞めた、萩は諦めた。
実家は萩山で幼少の頃から、養蜂の箱が季節になると並べられる。
養蜂家いわく、これ程萩がある場所は全国でも珍しいとの事、確かに歩けば萩にぶつかる、萩が邪魔で目指すコゴミに行き着けない。
除けると強くしなる萩にバッシ〜ン、叩かれた時の痛い事、本当に痛い時は涙💧がジワワ〜と湧いてくる、硬い、しなるの反動は自然界の中では天下一品、又乾くと石の様な音がする。
硬さを強調した音である、この萩で物を叩こうものなら、ビィ〜〜〜ンと手がしびれて痛い。
萩の心には余裕がない、太さ5~6センチの枝なら乾くと、膝に木を押し付けて両手で引っ張ると、対外はポッキーンと折れるが、折れない、そこは万葉集にも詠まれた萩様、丈夫でいらっしゃる。
あれから私は萩の利用等考えず、ローズピンクの花が咲くと、少し頂いて萩が咲いたよと父へ、萩の花で蜜を集める蜂に頑張ってとエールを送り、優しくふんわりしなだれる萩の枝にやすらぎを得て、萩が路肩にあると喜びで満たされている(少しモリました)
そんな萩の葉、かわいい丸くて薄い葉が黄色く秋めいている。
優しい秋の黄色。