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11月の雨
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せめて目にする映像は、青空と朝の光りを愛でていたい。
あっちの人も、隣の人も、ガソリンスタンドに行けば冬タイヤに交換する車が並んでいる。
「エーッ 未だ交換していないの〜 いつ雪⛄降るか分からないでしょ~ 私はもうとっくの昔にしたわよ」
等と言う会話が振り向かなくても聞こえて来て仕方が無い、何時も行くガソリンスタンドのラーメンマンなんかは(天然髪の毛が丸まっている)
「タイヤツルツルじゃーないか~ 危ないな~ああ~4本ともツルッツルッ
夏タイヤツルッツルッ」
二回もツルッツルッを連呼しながらガソリン給油、タイヤじろじろ見ている、心配してくれている ? いやいやタイヤ交換で売り上げアップでしょう。
天気予報と首っ引き、雪情報にでっかいアンテナぐるぐる回してピリピリ、ピッピッ、朝方の気温見つめて未だ大丈夫、等と思っていた。
ところがどっこい、雨予報がお天気マークの部分にズラ~リ、何時見ても雨マーク雲から涙が三つ、傘マークの上に雫が五つ、気温はプラスの予報なのだが、回りがうるさい
「雨だよ雨、これで朝方マイナス気温になったもんなら、路面ツルッツルッ下手したら雨が雪に変わるんじゃーないかな~」
「むむむっ~~~・・・」
私の心は暗雲垂れこめ襲ってきた、マズイ絶対に交換しないと行けないわね、と周りにも洗脳されていたのもあるけど、交換して今日で三日目、朝の気温は雨降りだけあってプラス6度、雪のかけらもお見受けしない。
新品の冬タイヤ300キロ走って皮をむく、そうしないと滑るらしいが雪などまだない、アスファルトの路面で柔らかいゴムは瞬く間にすり減り、待望の雪が降ったならば、前タイヤツルツルになりお滑り遊びの一昨年の雪の上、前タイヤ雪に持って行かれてハンドル永遠に切っている気持ちを味わう事になりかねない。
だが待てよ、タイヤがすり減ろうとも、命を預けているのよ、安い物ですよと囁く声も聞こえて来る。
北の地域の人々の冬準備はこうして始まり出した。
11月末の雨、本来なら雪なのだろうが雨降り、今日も雨降り暖かい。
一桁の気温に暖かいと感じる自分に驚く、まるで春になって行く様な曇り空と、周りの風景は異常気象が引き起こした今日は雨降り、11月の雨はぬれても寒く感じない、温もりの雨となり北の地に降り注いでいる、嗚呼、太陽さんピカピカになったらピッキンピッキン寒くなって、私もピッキンと身体こわばるわ。
肩こりピッキン パッキンに気が重い。