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窓を開けて 😱

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 観音開きの窓際にスラリとした、清潔感あふれる年の頃は20代後半、窓の向こうには緑の木々が立ち並び、風が涼やかに木々の葉をゆらしている。
 白い蝶が2匹ユラユラ空中散歩、もう一匹飛んで来てクルクル蝶の戦いは、優雅に見えてしまう。
 無造作にライトブラウンの長い髪をかき揚げ、窓を両手で押し広げた、レースのカーテンは風をはらみ女性の顔を包みこんだ。

 な〜んていう様な窓なんかっじゃ〜ない、引き戸の窓、年の頃は言いたくないお年頃、誕生日なんか来るな~と願うお年頃、🧹ホウキで思いっきりコッチに来ないでと履いて捨てたくなる誕生日(笑)

 今日は又々雨降り、二日前は朝から青空が広がり、とても素晴らしい一日だった。
  久し振りのお天気は暑さに慣れていない私にとって、嬉しいのか・・・ジーとある部分我慢するしかない。
  本来なら網戸のある方を開けるのが一般人、と思うも、どうしても網戸の無い方を開けたい、開けると色んな虫達がフラ~リ、コロ~リ、モゾモゾと入り込んで来てしまう。
 ハエ等ならたいした事はない、蝶や花蜂、蜜蜂等は優しくお外へお送りして、やれやれひと息ついて行く末を見つめている。
 だが、スズメバチは違う、激しい羽音を轟かせてやって来た。
 今年二回目のスズメバチの訪問は嬉しくない、殆ど一匹だけの行動、巣を造る場所を探して飛んで来る、スズメバチの飛び方は蠅と違い、のろいホバーリングやカーテンのヒダに挟まり歩いたりしている。
 すかさず蠅叩きの活躍、飛び始めた所を空中殺法でビシッ、仕留めた。
 落ちたスズメバチ、触覚がフルフル、足はピクピク動かなくなった、気絶しているだけか ?? 全く動かない、ちょんちょんしても動かない、でも安心できない、箸で持ち上げて発泡スチロールの中へ蓋をして安心。
  数時間後、カサカサという音がする、矢張り気絶していただけだったのね。
 蓋を少し開けて中の様子を見た ボワッと異臭が顔にあたり慌てて蓋を閉めてしまった。
 スズメバチを焼酎に漬けて飲んでいる人もいるという、とても臭いとも聞いた事もある、臭いとはこの事だったんだわ、たった一匹であれ程の異臭に驚いてしまった、久し振りの青空の下の事件簿。
  

#エッセイ

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