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【Twitter翻訳】Axis Powersヘタリアとそのファンダムが内包する差別と偏見について

ヘタリアは人々に悪影響を及ぼした。とくに幼い子供たちに。子供たちが世界史の授業中に奇妙なことを言ったり、ナチスドイツが擬人化されたことで現実の問題の矮小化に繋がってしまったり。

「でもヘタリアは歴史を教えてくれるでしょう?」いいえ。マジでそんなことはないんです。

「子供たちがフィクションと現実を区別できないのは彼らのせいじゃない」という人がいるけど、これは子供だけの問題ではありません。確かに子供のせいではないけれど、彼らは自然に周囲の大人たちから知識を吸収して学ぶものです。だから大人たちがその悪影響を知っておかなければいけない。それに私は何度も言っていますが、大人のヘタリアファンにはオルタナ右翼が多いんです。

このアニメは風刺ではなく、戦争や戦争犯罪、ファシズムを非難するものでもなかった。擬人化は共感を生みだすし、下手な歴史メディアは右傾化への入り口となりやすいんです。

「そんなのは滅多にあることじゃない」とか「それはヘタリアのせいだけじゃないでしょう」という人は私あてのリプライや引用リツイートを見てみるといいと思う。すぐに見つかると思うし、本質的な問題はファンダムにあるから。ヘタリアはファシズムを非難していない。

ああ、もうひとつ。「ナチスドイツは擬人化されたことがない」という人たちがいるけど、それは間違い。あのアニメは第二次世界大戦中の出来事を描いています。ナチズムをドイツから取り除くことは歴史を消すことです。「第二次世界大戦中のドイツを擬人化する」ということは「ナチスドイツを擬人化する」ということであり、その危険性を上書きするということだから。

「歴史を隠すこと」は「歴史を描くこと」以上に危険なことです。何故ならそれは欺瞞であり、クソみたいな事態への入り口だから。ドイツがweb漫画でナチスの旗と一緒に描かれていて、ファンが鉤十字――白人至上主義のシンボル――を身につけることに繋がったことを見ないふりなんてしないで。

最後に言いたいことは、「差別主義者でないだけでは充分ではなく、あなたは反差別主義者でなくてはならない」し「ファシストでないだけでは充分ではなく反ファシストでなくてはならない」ということ。あなたが消費し拡散するメディアに対して常に批判的であってください。

「みんなヘタリアが人々に与えた悪影響について誇張してない?」いいえ。実在する歴史的事象をネタにしたクソみたいなコスプレは死ぬほど存在しました。何故ならそれはやおいのテーマとして"最高"だったから。

例えば……オーケー、私は十三歳のときヘタリアと出会い、ハマりました。ヘタリアキャラの同性愛二次創作/ファンアートを描く人たちを見て。私は本当にのめり込んだし、最終的にたくさんの人が「革命は(仲違い・失恋的な)別離」だと言ったり「フランス・スペイン・プロイセンを"悪友"」として扱うのを目にしました。

これは表面上、とくになんの問題もないように見えると思います。擬人化なんて珍しいことじゃないし。でもアニメの可愛らしいキャラクターはたちのいちゃつきにも似た関係性は、第二次世界大戦の出来事をwoobifying("Aw, poor baby!"と言いたくなるような同情的/尊さのような感情を引き起こすこと)した。ふむ。トラウマになるような出来事をネタにしたAU(Alternate-Universe:二次創作)を作るヤベー奴らがたくさん存在したのは言うまでもありません。

楽しかった日々を覚えているように、「世界を繋ぎ学習の機会を与えてくれる"と思っていた"」このシリーズにハマっていた懐かしさを覚えています。子供だったこともあるけど、振り返ってみるとなにが「標準化/正常化」されていたのか恐ろしいものです。

私は多くの人が物事を批判的に消費することができると知っているし、あなたがたになにをすべきか指示するつもりもありません。でも基本的な人間の良識に基づくと、歴史的なトラウマとなる出来事を軽視するのは不快で侮辱的なことです。こういうことを指摘するのは間違ったことではありません。

ヘタリアのことを気にしたり言及することは間違いではないのです。特にファンダムで人種差別が横行していたことを考えれば。

そう、確かにヘタリアを通して歴史に興味をもった人もいました。しかし多くの人がヘタリアを事実として受け止め、語られていたということを意識していなかった。歴史的な出来事はアニメのキャラクターではなく、「実際に」人々の身に起こった出来事なのです。

その代表格である韓国というキャラクターは、日本人が韓国人をどう思っているかを人種差別的に描いたものでした。だから韓国はヘタリアを禁止した。日本は韓国を植民地化し、常に彼らに対して人種差別的だったから理にかなっています。

国を擬人化することで、人々はキャラクターとして彼らに共感しやすくなります。推し(お気に入りのキャラクター)ができるのは、人々が彼らの中に自分自身を見ているから。国をキャラクター化することは、人々……特に若い人たちが気に留めたことすらない複雑さを生み出すのです。

2020年の出来事が当時起こっていたら、と考えてみてください。ファンダムがアメリカのキャラクターを描くことを想像してみて。コロナウイルスや警察の残虐性、組織的な人種差別、ICE(ドラッグのこと?殺人のこと?)や先住民の権利について。

結局のところ、このコンテンツを支え、作り続けているのはほとんどが白人(そしておそらくその多くはナチス信奉者)なのです。みんながみんな悪いことをしたわけではなく、ただ楽しもうとしていただけの人もいるでしょう。でも実際に多くの人が仲間やファンダムの影響を受けています。

そして実際の内容はさりげない人種差別化を通じて社会的弱者・マイノリティたちにネガティブな影響を与えることになってしまった。


loose translation for myself 自分のための意訳 / @7mi___n


このnoteを読んだあとにTLに上記のツイートが流れてきたからメモしておこう~と訳していたんだけど、

すごく丁寧だな~と。作品を好きなことは作品を盲信・全肯定することとは違うし、作品を批判するからといってそれを愛する/愛したことを否定するわけではないのよね。

このツイートで触れられている学術書、

ACADEMIAにもアップロードされているみたいなので時間を見つけて読み進めたいな。他にもいろいろ見つけたので自分用メモ:







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