ドラマ『スカム・フランス』
ヨーロッパで異例の大ヒットしたLGBTQや人種問題を若者視点で描いた体験型ドラマ。
Amazonプライムでシーズン3とシーズン4が視聴可能。両方とも2018年の作品。
あるフランスの高校で起こる恋愛や宗教・人種などのマイノリティの問題を当事者の目線からリアルに描かれていて、とても共感もできるし、理解も出来るドラマ。
『シーズン3:リュカ』は同性愛についての葛藤を描いていて、荒れる事はあっても自分の本心を素直に受け入れる姿にとても清々しい。
『シーズン4:イマネ』は宗教と人種問題からの恋愛についての葛藤が描かれている。ムスリムの女性達は自らの意思でヒジャブを被り、自らの意思で純潔を保つ。移民としてヨーロッパに身を置いている女性であれば、あえてその選択をしない人達もいるだろうし、オープンな家族だっているだろうと想像は付く。
本来であれば難しいであろう宗教問題をフランスの女子高校生の視点でとてもリアルに描かれているので、共感も理解もとても出来た。
両方のシーズンともに主人公があれたり友人関係のトラブルがあっありもするが、綺麗に和解するのがとても救いがあって素晴らしい。
恐らく現実では何らかのしこりが残って気まずくなる人達がいる筈なのだが、それがない。
本来、ドラマや映画にリアルを求めがちの私はそれはおかしいと思ってしまうのだが、今回のドラマは別である。建前でもこの和解が必要なんだと感じた。
葛藤を乗り越えて、幸せを手に入れるという当たり前のような希望が今は大事なんだと思う。
フランスの高校生はとても大人びていて、凄く羨ましい。私ももっと自由で洗練された学生時代を送りたかったとつくづく思わされた。
社会問題をしっかり落とし込んで描いているのに、しっかりと救いもあるので、是非観て欲しい海外ドラマ。