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映画『好きにならずにいられない』
アイスランドの映画。日本版タイトルやポスターから見てドタバタコメディを予想していたが、良い意味で裏切られた。北欧圏らしい静かで穏やかで繊細なストーリー展開。地味な描写だがその分とても現実的で感情移入し易い。
主人公の男性はポスター通りのパッとしないオタクのおじさんで、本当に内気で友人も少なく、母親と同居し、同じルーティンを飽きる事なく繰り返す生活。
主張する事なく、新しい挑戦をする訳でもなく兎に角、静かに静かにやましい事もないのに人目を避けて暮らす姿に共感は出来ないものの、私とは違う価値観がある事が分かった。
そんな生活であるこそ、少し軌道がズレただけで新しい出会いがある。不器用だけども懸命な彼の姿にもどかしさを感じるけれども、その純粋さにときめいてしまう部分もあった。
変に夢や希望を語る映画よりも、オタクでも地味でもリアルに表現する映画の方が優しいと思う。暗くても地味でも不細工でもオタクでもいい、受け入れてくれる安心感がある。
ヨーロッパ映画的なシュールリアリズムはありますが、明らかな救いは少ないですが、とても癒されます。私的にはとても気に入りました。
※因みに元のポスターはこちら。個人的にはこちらの方がシンプルで好きだが、ホラーっぽいのでもっとエグいストーリーを期待してしまうかも。