なれない

昨晩は、十歳年下の気のおけない女性と回らない寿司を食べてきた。

色っぽい話などではなく、単に異動に伴うお祝いをしただけなのだが、こういうのに慣れていないので心底疲れた。客が我々だけなのも、それに拍車をかけた。

お互いお酒に弱く、ビールばかりを飲んでいたし、話す内容は上滑りなものも多かった。

お相手が腕時計を確認する度に、申し訳なさを感じながら、ニコニコ楽しそうにしているオッサンを演じていた。オッサンと食事をすること自体が罰なのはわかる。ごめんなさい。

では、なんのためにしたのか。わからない。

でも、やらなければならなかったのだ。

そういうものの積み重ねで縁が繋がっていくはず。

変な達成感と共に数万円が飛んでいった。お疲れ様でした。

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