7日後に死ぬと決めていきてみた

死にません、たぶん。

7日後に死ぬと決めていきてみた

死にません、たぶん。

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7日後に死ぬと決めていきてみた7日目

長い長い6日目が続いた。髪型が変わり、話題が変わり、季節が変わった。それでも6日目は終わらなかった。終わらせることができなかった。でも、7日目は来た。 死ねない理由なんていくら立ってもわからなかった。日常は進んだ。理由はなくとも、止まりはしなかった。死にたい僕は息を潜め、日常に身を委ねる僕が3月のぬるい空気を漂った。 なにかになりきろうとしていた僕は、いなくなった。いや、なにかになりきろうとしていただけの僕は、もういない。でも、幾千もの目の一つ一つの視線の先を一緒に探すだ

    • 7日後に死ぬと決めて生きてみた5日目

      いざ死ぬという時は、多分夜が耽ったひとりぼっちだ。いつものビーズクッションに横たわって、照明に照らされながら目を閉じる。見えない星を掴むように手を伸ばして、指先の無を感じる。その時の感覚は、すごく鮮明にわかる。 いまだに、死ねない理由はわからない。右向け右が得意だからなのか、事実として突きつけられる僕の死に、僕と周りも理不尽や不満を感じてる絵は想像できない。各々が、僕がいないということを、噛みちぎれない肉のスジを飲み込むみたいに、喉元過ぎればなんでもない出来事になる絵しか、

      • 7日後に死ぬと決めていきてみた3日目

        一足先に感じる死は、浮遊感だった。自分がここにいるのかいないのか、自分が全身なのか半身なのか、地面なのか星なのか、そんなことはもうあまり関係なかった。「どうせ水曜日には死ぬんだから」って最強の呪文を唱えれば、僕のでこぼこやトゲトゲは、しおしおと地面に向かってこうべを垂れた。削ぎ落とすってこういう感覚なのかなぁ。なんだかあっけなくて、世界の彩度が少し薄くなっただけだ。2月末の山は灰色で、でもいつもより楽しいそうに、僕には見えた。山にエネルギーが吸い取られちゃったみたいだ。 彩

        • 7日後に死ぬと決めていきてみた1日目

          書き出しは、バスの中で考えてたけどずっと思い浮かばなかった。でも、7日後に死ぬと決めていきてみることにした。なんでこう思ったんだろう、今日の昼、オフィスのトイレで100日後に死ぬワニのことを考えていたからかな。去年の冬、今のパートナーに告白する直前にワニが失恋してすごい怖くなったことをふと思い出した。 嫌気はさしてた。たぶん、何も変われない自分に。都合の良い自分に。あと文字にしたらたぶん失われてしまうこの寂しさと、それに気づいてるカッコつけな自分に。 常田大希に憧れた。M