【10月の編みlog】サボテンの香りの無菌室にて、心優しいおばけと遊ぶ
近況
総括すると、表題のような一ヶ月でした。
昔の記事にも書いたかもしれませんが、
私は身の回りの現実に起きる様々な些末なことを、
高い重要度を与えられない質で、
他者に伝達するに至ることはほとんどありません。
私にとって共有したいとか、受け止めてほしいとかの
「近況」にはなりませんから。
いうとなれば、
風呂で身体をどういう順番で洗ったとか、
起きてからどの足が先に踏み出したとかに対し
重要性を与えて記憶リソースを割けないことです。
「あのさー」と人を捕まえて話すときに
トピックの選択肢の仲間入りしないようなことです。
日記を書くといつも困るのです。
具体的な事柄が抜け落ちて、
こんがらがる精神的な重荷だけになってしまいます。
願わくば、
いつも襲いかかる精神的な苦しみも
「瑣事」と降格して消えてってほしいですが
まだまだ途上にあります。
ちなみに雑談の場では、
人の話を聞いたり考えたり
楽しませられるよう自分ならではの
面白い切り口で返したりと
無意識に燃え尽きることがあります。
太宰が言うように
何かしらの劣等感で引き裂かれた人間は
「道化」の義務感に強いられているという説。
内面のどこかの領域が
相当な暗さに喰われている人は、
外面は何かしらの形で
対人時の振る舞いにシーソーが起きることを
言っているのかもしれません。
明るく、やさしく、面白く、
囚われることなく、軽やかに
あろうとするのです。
ここのポイントはナルシズムorホスピタリティです。
本当の自己嫌悪の深潭で
一度二度溺死した者であれば、
他者の前で暗さを隠して
心地がよく当たり障りのない
他人エンタテーナーを演じてしまう
反動の原由には
もうナルシズムの因子は
嫌というほどブリーチされて抜け落ちたものです。
それもそうです。
自分自身というものは
望まれないと確信しているのならば、
望まれるその場限りの「自分以外」が
唯一の逃げ場であり、小劇場であり、
幕が下りれば泡沫と消える空間ほど
自分を消すのに適した
救済のチャンスがありません。
目立ちたいのではなく、
操作したいのではなく
自分以外が「存在していい」世界のために
自分の消失を望まれる形に洗練させたい思いが
隠れています。
こういう思いのある人はしかしながら
いろんなあり方に分岐することがあります。
やさしい人になったり不器用な人になったり
人に物理的または精神的暴力を振るう人になったり
その間で揺れ動いたりします。
難しいよね人間社会。
それはともかくとして、
今月も具体的な事柄が抜け落ちているので
心内環境は、
難病に侵されて孤独な無菌室に隔離されて
只管自分と向き合う一ヶ月でした。
具体性がないので、メタファーだけが残ります。
でもメタファーでしか、
実際の出来事を残してくれる媒体はありません。
菌も他人も無菌室の外なのですから、
暴風も苦痛も、自分の中の出来事であり、
治せるまたは治せない病であり、
孤独な戦い、独り相撲。
誰のせいでもない、信じがたいが私のせいでもない。
見えないものを、見えない経過を辿るのを
見守っているしかない心持ちです。
「見えないづくし」の無菌室には
見えないおばけもひっそりと同室に棲んでいても
分からない見えないものばかりです。
見えないのだから、寄り添ってくれたことも
慰めてくれたことも、泣いてくれたことも、
すり抜けるなでなでをしてくれたことも、
おばけ踊りをして元気づけてくれたことも、
ひとつも分からなかったわけです。
おばけさんには、蜂蜜というより
微かなサボテンの香りが似合う気がしたのです。
10月に編んだもの
先月号はこちら↓
これまでの月刊編みlogはこちら↓
はじめての、イカがですか?
本編は人を不幸にする構造に立脚する
オブラートに包んだ自己責任の不幸な本質は変えられないと、
変な持論(と絶望的なプレイヤースキル)が血管の中を流れているので
ヒーローモードしかやらないのに
不幸にもイカしているシンボルを
手探りのあみぐるみにしてみました。
残り糸消費の途中の寄り道で出来た産物のため
見切り発車の一発編みです。
手元にあるものでなんとか無計画に拵えた結果
結構強めなパチモン感に仕上がっております ><キャー
菱形の延長で出来て、平面に近い造形のPDCAが回せて、
イカちゃんは素晴らしい練習課題でした。
台座はamiiboのインク飛び散り風台座を参考に
作りました。楽しいです。
噴水みたいな大きいしぶきは本来3本作る予定でしたが、
糸残量の関係で1本しかできませんでした。
3本あると、結構それっぽくなる見込みです。
マンメミィ- ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́-♪
ぐるりと一周するだけの動画はこちら↓
秋カラーバッグ
人気の「シフォンムース」シリーズが
ダイソーの手芸コーナーに並ぶ季節がやってきました。
ブラウンのシフォンムースと残りの毛糸で
ミニサイズの秋冬バッグを作ってみました。
現時点試作してきた
オリジナル小物のなかのおしゃれNo.1です。
残り糸の黒を持ち手に取り入れてみたら
こんなにもベストマッチになってびっくりです(゚ロ゚)!
(そろそろ申し訳程度に配色の基本を勉強しないと(´ω`;……)
側面はなんちゃってオリジナルパターンですよ~
題して「酔いの持ち越し太郎編み」です。
ハッキリしない感じのもこもこになるようです。
メモ↓
ーーーーーー
奇数段:
立上2→中長編みの最後の引抜き残し→一本引っ掛けて同じ目に長編みの増し目→引っかけずにそのまま次の目で一気に3本引き抜き、次の目の最初の中長編みとする
偶数段:
立上2→長編みの最後の引抜き残し→引っかけずに同じ目に中長編みで増し目(最後まで引き抜く)→引っかけて同じ目に長編みの増引抜き残し→次の目で引抜き最初の長編みとする
ーーーーーー
きのこのこ げんきのこ
キノコは奥深すぎて
編み方を無限に追求できると思います。
キノコ作りを通じて、
傘状や帽子状のものの、口部分がそれまでの方向と垂直に
平らに展開させたいときのロジックが学べたのが嬉しいです。
また、ナスやキノコのような
不規則な片側丸みを作る
目の増減の考え方の練習にもなりました。
あと、この頃から刺繍で
小さな模様や飾りドットを作るのを練習し始めました。
まだまだ難しいです。何度も何度も練習しています。
暖かい気持ちになる林檎小物たち
ミニ林檎(画像右側)と、
林檎コースター(画像中心)を作りました。
オリジナルで作った真ん中のコースターのほうが
見栄えがいいかもしれませんが、
右の編みぐるみ林檎のほうが練習になりました。
まだまだ難しいなって思っているのは
増減なしゾーンや減らし目ゾーンに行く前の
増やし目段階では、
ハッキリとどの段から側面に進行しているか
読めないところです( 。-_-。)
スタート輪の目数や毛糸の太さも影響するので
これが読めるようになったら次に行けるんだろうなって……
ゆっくり頑張るぞい。
余談ですが、
コースター林檎の断面の種の刺繍って
うまく出来るとすごくワクワクしますね!
まるで疑似画竜点睛体験(何を言ってんだ……)
内袋ヶ関の戦い
内袋づけの練習するため、
ちょうどよい林檎コースターをポーチにしました。
お裁縫スキルは欠員なものですから
とても大変でした(ノД`)……
思うようになりません。課題。
内袋がしっかりと綺麗に仕上がると、
小物の最終クオリティや安心感が段違いです。
裏地や内袋って、
手間暇がかかる割に、見えづらい工数なのですが、
使う側の安心と快適さに直結するため
妥協せずごまかさず、
コツコツと納得できるレベルになるまで
練習しておきたいですね。
スカッとフレッシュなレモン小物たち
レモンのあみぐるみと、
オリジナルレモン風小物バスケットを作りました。
みんな大好きリフ編みです。
カゴの縁取りは
オリジナルの「細編みと引き上げのハーフハーフステッチ」です。
すさまじく簡単で、綺麗見えするしっかりした編み地になるので
個人的に縁編みで重宝しています。
側面は毛糸残量の関係で
段数が足りないリフ編みになりました。
リフ編みを構成する玉編みの真ん中だけ
簡単で良い感じに色を変える最適方法が見つかったので
あと一段編めば、黄色と白でレモンの輪切り柄の
リフ編みが完成します。
これは……べりーべりーときめきの予感なの⸜( ' ᵕ ' )⸝
来夏にこのレモンリフ編みをイカして
バッグや小物をいろいろ作ってみたいですね- ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́-!
余談ですがポリエステル毛糸は
独特な柔らかさと丈夫さが共存するため
ユニークでリッチな立体感の出来映えになる一方、
独特な扱いづらさがあって、
編む度もう二度とやりたくないと毎回懲りる始末です(´ω`;)……
これを自在に扱える中級者以上の編み手になりたいですね。
ハロウィンを楽しもう! お菓子パーティー
Happy Halloween🎃🦇
ハロウィン気分を演出する
トリックオアトリートセットを、
ベロベロキャンディとマカロンで作りました- ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́-
ベロベロキャンディは
細長筒を捏ねてぐるぐる巻き式で作り、
棒はニット感増し増し、ねじりある感じに仕上げています。
今度はイメージの渦巻きや風車柄など
編み込み式もやってみたいです。
マカロンは思う形になるまで
地味に作り続けて編み方をテストしました。
三番目にできた紫マカロンで、
だいぶ個人的な理想的フォルムに近づいた感じがありますので
いずれささやかな編み方レシピにまとめたいと思います。
おわりに
10月が過ぎると、
いよいよ年末がわーっとやってきますね。
家のごちゃごちゃも心の闇も
あふれ気味の私ですが
年の瀬の大掃除とかこつけて
自分のペースで心の泥浚いを
あきらめずに心がけていこうと思います。
その先で、
ひょっこりと現れる楽しいアイディアの数々を
形にして、ダメな時の私に寄り添ってくれた
おばけさんにたくさんお返ししたいです。
いつもそばにいてくれて、ありがとうございます。