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求:苦手の積み重ねに耐えられる心
友人の苦手発言がチリツモされて許容できるラインを超えた時、不快警報のアラームが鳴るようセットされていて、それはだいたい旅行2日目の朝に音を立てる。バイトが同じだった彼の苦手度は「旅行に行く」というハードルはクリアしてるのに、私の中を"小さな苦手"で着々と満たしてきやがる。
「俺最近かっこいいってめっちゃ言われる、絶対お世辞なんだよなぁ」
「そう思うと俺、大体のスポーツできちゃうかも、あんまできないの無いわ」
「スキーはお母さんが1級持ってて、0歳から行ってんだよなぁ」
彼はこんな小自慢をやたら会話に挟んでくる。私の耳が苦手フィルターによって過敏に聞き取っているのかもしれないが、こいつの彼女はよくこんな日常に耐えられるな。私が彼の小自慢をスルーする代わりに、後輩はちゃんと会話を拾って「そうなんですか?すごいっすね」とキャッチボールしている。複数人で旅行に行くと、誰かが反応してくれることに、ありがたく甘んじている。
行かなきゃいいのに、誘わなきゃいいのに、と毎回自分でも思っている。ただ、「2人きりはきついけど、みんながいれば大丈夫」と、一緒に行くメンバーにストレス受容を転嫁している。私の中でタプタプに満たされた苦手キャパは、旅行後に数日会わなければ自然と0に戻るって、また同じ過ちを繰り返す。不快警報が3日目に出るくらいの心の広さを携えて、精神的にもう少し大人になれたらなぁ。