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夢って恋で、恋って夢で。

「起き抜けで、初恋みたいな気分になることがある」

途切れた会話に、彼がぽつりとこぼす。
「夢を見ていたわけじゃないし、見ていたとしても覚えてない。ただ、付き合いたてくらいの、わくわくした気持ちで起きるんだ」

何となくわかる気がする。
何か思い出したわけでも、現実で恋愛が進行中だったわけでもない。ただ、ひたすらに、まだその心地よい気分を感じていたいと願う。

意識がふわふわした、眠と覚のあいだ。そこに恋がある。

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