突然クビ宣告を受けた15歳の夏④
本気で、がんばろうとすると
記憶が無意識に蘇って
私の五感の邪魔をしていた
「私のこと、見てないよね」
ある日、言われた言葉に目が覚めた。
目の前で
私を必死に応援してくれている
愛を持って。
今ここは、体育教官室ではない。
曇った自我のフィルターが壊れ落ちた瞬間だった。
私は、無意識に記憶に支配されていた。
過去のレンズで、目の前の人を見ていたんだ。
それまで、忘れていた記憶だった
過去の汚点
心の奥に葬っていた記憶が
何度も何度も顔を出し、顕在意識に上がってくるようになった。
ここで、終わらせよう。
当時、監督のした行動は
現代社会では、大きくマスコミ沙汰になるだろう。
視界の中で、見る見る崩れ落ちこぼれていく
わたし達を、どんな気持ちで見ていたか。
部員や担任の先生からの冷めた視線に
どんな気持ちを感じていたのか。
それは、監督本人にしか分からない。
何も感じていないかもしれない。
ただ、翌年入部した子の事を
ひどく大切にしていたと聞いた。
吐き気がした。
私が入部した夏
全国大会に行った以来
大きな結果は聞く事のないまま
監督は転任した。
大人になった今
私は監督を「赦す」ことにした
それは、自分の中にある
悔しさ・怒り・悲しさ…
当時に感じた感情を手離すこと
ただ、当時
監督が行ったことは
決して人として認めることは無い
美化する要素は、何もない
嫌いなものを、美化して好きになる必要は無い。
私は、自分のために、監督を赦した。
そして、伝える。
15歳の自分に…
今日まで待たせたね。一生懸命やったこと認めるからね。よく頑張った❣️誇りに思うよ。
全ての体験があって今がある。
培ってきた努力が
今の現状を創り上げた。
この生命を、これからも人のために生かし続けていきたい。
自分が決めたことは、やり続けていく。
終。
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