風俗ではたらくことと自分の気持ち。
デリヘルに出戻って半月がたった。やっぱり自己嫌悪の連続でどうしても自分のことを許してあげることができない。好きな人がいて、その人のことを傷つけているのかもしれないっていう状況があるのに続けなきゃいけない状況を作り上げてしまった自分に対して苛立ちだけが日に日に増していく。汚れ仕事と言われがちな風俗の仕事は自分の心の中の大切なものまで奪っていく。本当の自分の価値ってなんなんだろうって自問自答を繰り返している毎日に嫌気がさす。2年前に初めて業界に足を踏み入れた時もデリヘルだった。自分には女であること以外の利点はないと思っていたから。自分の価値なんてなくていついなくなってもいいものだと思っていた。でも最近好きな人と一緒にいる時間が増えていくにつれて自分も幸せになりたいというわがままな気持ちに蓋をすることが難しくなってきた。自分の幸せを追求するということはどこかの誰かが傷ついたり悲しんだりしていることはわかってる。でもそれでも高望みしてしまう自分が嫌。好きな人は「自分の気持ちも大切にして」「幸せになりたいって思うことは高望みじゃないよ」って言ってくれる。でもそんなあなたには長く付き合っている彼女がいる。振って私のところに来てくれないかな、一生一緒にいてくれたらいいのにな、なんて私のわがままたまに言うと「俺に勇気があればよかったのに」なんて期待させるようなこと言ってくる。私はあなたの優しいところが大好きだけど中途半端な優しさは時に両者を傷つけることもわかってて優しいのは罪だと思ってるよ。そんな彼はもともとデリヘル利用をよくしていた。別に私が指名されてたわけでもなんでもない。知り合った後に聞いたことだから。そんな彼は観察眼が鋭いからデリヘルに籍を置いたこと、即バレだった。様子があからさまに変わってしまったり携帯を隠すようになったこと、すぐに気づいていたみたいだった。問い詰めるようなことはせず、確実にやってる証拠を掴むまでは黙っていてくれた。優しい彼の隣にいたいと言い続ける私だけど一緒にいてはいけないことなんてとっくにわかってる。さっさと身を引くのがいいこともわかってる。でも今だけ幸せを願って一緒にいたい。ずっと一緒にいてくれた彼に恩返しがしたいから、せめてそれが終わるまでは一緒にいたい。風俗もさっさと稼いで辞めないとな。気持ちの整理つけながら頑張らないとな。