見出し画像

脳の研究があったから人工知能の今がある〜ノーベル化学賞・物理学賞受賞に思うこと。人間の脳と人工知能、科学の未来を紐解く〜

【記事概要】
2024年ノーベル賞:AIとたんぱく質予測技術がもたらす未来

2024年のノーベル賞は、AI技術とたんぱく質構造予測の画期的な進展に大きく貢献した研究者たちに授与されました。アメリカとイギリスの研究者たちが、AIを駆使してたんぱく質の設計や立体構造の予測を行い、医療や生物学の未来に大きな影響を与えています。この受賞は、AIがいかに私たちの生活を支える技術として成長しているかを示すものです。


【目次】今回の内容となります。


【本文】

こんにちは、株式会社サートプロの近森満です。
今回のテーマは「ノーベル化学賞・物理学賞が示すAIの未来」という内容で、AI技術と脳の研究に基づく進化を掘り下げます。ノーベル賞受賞者たちが成し遂げた画期的な成果を見ながら、AIがどのように私たちの社会や未来を変えていくのかについて考察します。

2024年のノーベル化学賞とAI技術の進化

2024年のノーベル化学賞は、たんぱく質の設計と立体構造予測に関するAI技術の進展に大きく貢献した3人の研究者に授与されました。この3人は、アメリカのワシントン大学のデイビッド・ベイカー教授、そしてイギリスのディープマインド社のデミス・ハサビス氏とジョン・ジャンパー氏です。

ベイカー教授は、コンピューターを使って20種類のアミノ酸を組み合わせ、全く新しいたんぱく質を設計することに成功しました。一方、ハサビス氏とジャンパー氏は、たんぱく質の立体構造をAIで予測する「アルファフォールド」という画期的なシステムを開発しました。この技術により、複雑なたんぱく質の構造を高精度で予測することが可能となり、医療や創薬の分野で大きな進展が期待されています。

事例: 「アルファフォールド」が創薬を加速

たんぱく質の立体構造を予測する技術は、創薬において特に重要です。たんぱく質は薬剤と結びつき、病気の治療に使われるため、その構造を正確に予測することは、より効果的な治療法の開発に直結します。ディープマインド社の「アルファフォールド」は、医療分野での革命的な進展をもたらすことが期待されています。

ノーベル賞受賞者の業績とAIへの貢献

ノーベル化学賞の選考委員会は、3人の受賞者について「ベイカー教授は全く新しいたんぱく質を設計する技術を確立し、ハサビス氏とジャンパー氏は、50年にわたるたんぱく質構造予測の難題をAIで解決した」と称賛しました。この技術はすでに2億個以上のたんぱく質の構造予測に成功しており、世界中の研究者に利用されています。

AIは今や生命科学の分野で欠かせない存在となっており、特に医療や生物学の発展においてその重要性が高まっています。

AIがもたらす医療と生物学の未来

AI技術の進化により、私たちはかつて解決できなかった課題に対して、より効果的なアプローチが可能となっています。たんぱく質の構造予測はその代表例であり、アルファフォールドを通じて、今後さらに多くの医療・生物学的な発見が期待されています。

事例: ディープマインド社と「アルファフォールド」の革命

ディープマインド社は、2010年にデミス・ハサビス氏によって設立され、2014年にGoogleの親会社アルファベット傘下に加わりました。同社が発表したAI技術「アルファゴ」は、囲碁の世界チャンピオンに勝利し、AIの可能性を世界に示しました。その後、ハサビス氏はAI技術を応用して「アルファフォールド」を開発。これにより、医療や生物学におけるAIの活用が一気に加速しました。


AIと物理学の関係:ノーベル物理学賞の功績

また、2024年のノーベル物理学賞は、AIの中核である「機械学習」の基礎を築いた2人の研究者、プリンストン大学のジョン・ホップフィールド教授とトロント大学のジェフリー・ヒントン教授に授与されました。

ホップフィールド教授は「人工ニューラルネットワーク」という、人間の神経回路を模倣したシステムを開発し、これが機械学習の基盤となりました。ヒントン教授は、これをさらに発展させ、AIが大量のデータをもとに学習し、未知のデータを予測するアルゴリズムを開発しました。

この技術は現在のディープラーニングやAIの中核技術として、広く活用されています。

事例: 人工ニューラルネットワークの発展

人工ニューラルネットワークは、画像やパターンなどのデータを保存し再構成する「連想記憶」という手法を使い、物理学や生物学のさまざまな分野で応用されています。この技術がなければ、現在のAI技術の発展は考えられなかったでしょう。


人工知能の進化と人類の責任

AI技術は急速に進化し、私たちの生活や社会のあらゆる側面に影響を与えています。しかし、同時にAIのリスクや倫理的な課題も浮き彫りになっています。ノーベル賞の受賞者たちも、AI技術の力を適切にコントロールし、その恩恵を最大限に引き出すための責任について言及しています。

AIの進化は止まらないでしょうが、私たち人間がその技術をどのように活用するかが、今後の社会の在り方を決める重要な要素となります。

まとめ(企画書のネタ):AI技術の未来展望

2024年のノーベル化学賞・物理学賞の受賞者たちが示したように、AI技術は今や私たちの生活に欠かせないものとなっています。医療、創薬、物理学など、さまざまな分野でAIの技術がもたらす変革が期待されています。今後もAIの進化を見守り、その技術を社会に役立てていくためには、私たち自身の学びと責任ある行動が求められるでしょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか?AI技術の進化が示す未来を考えながら、今回のノーベル賞の受賞者たちがどのように技術を革新してきたかを振り返りました。彼らの業績が私たちの生活に与える影響は計り知れず、今後ますます期待が高まっています。少しでもこの記事が、皆様のDX推進やITリスキリングに役立つことを願っています。ではまた、次回お会いしましょう。


【音声配信】 ※音声収録のポッドキャストでは、ここでは話していない㊙エピソードも。ぜひ、聴いてみてください!



【ハッシュタグ】
#AI技術 #ノーベル化学賞 #たんぱく質予測 #DX推進 #機械学習

参考:


https://www.ai-gakkai.or.jp/about/about-us/notice/the_nobel_prize_2024/?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR2ii8H-sUPQuip_-kHA5ii2RXkv8GA3wEpMol7mPzI4x9CM4dxClo1E9J0_aem_TtHNXYQQilKQMf48MlG-8Q

いいなと思ったら応援しよう!

近森満@サートプロ|IT教育サービス/デジタル人材育成/検定事業化コンサルタント|壁打ち歓迎です!
よろしければサポートお願いします。DX関連のブラッシュアップに使用致します。どうぞ宜しくお願い致します。