![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112923184/rectangle_large_type_2_60cf2fc016371d0de18d1c8d6b85ac92.jpeg?width=1200)
【本】少女には向かない職業/桜庭一樹
前回の投稿から6日経ってしまいました。週末を挟んで、今日は水曜日です。
今週はほとんど家から出られず、毎日15時くらいにやっと動き出すような時間を過ごしています。サンダルを履いて、いちばん近いコンビニから大きめのビニール袋を下げて家に向かって歩いている時、これじゃあまるで廃人だなあと思ったのが一昨日のことです。たまにいるじゃないですか、街中で見かける、この人何やってる人なんだろうっていう大人。わたし今ほぼあれです。
毎日床にへばりついてただTwitterを眺め、youtubeのshortを眺め続けていたのですが、月曜日は少しだけ元気だったので小説を読みました。本棚の手前の方に置いてあったやつ。桜庭一樹の「少女には向かない職業」。
桜庭一樹の文章は、お茶漬けみたいな感じがしました。夏の、あまり空気の動かない部屋でもさらさらと読み続けていられる小説。今の私にはちょうどよかったです。読んでいる時の感覚や読後感は最果タヒ作品んのそれに少し似ていました。一人称視点の軽いしゃべり言葉で綴られる文章。あれをあの長さでやるのはなかなかできないよなと思いながら読みました。気分に合っていれば小気味良いと言ってもいいですね。
物語の中身は中学生の少女が人を殺す話。若干現実離れした設定でありながら、そんなことはどうでもよくて、13歳の少女の(あるいは、想像上のある種ステレオタイプ的な13歳の少女の、)ぐらつきや危うさがずっと漂っているお話でした。「好きな人は好き」みたいなタイプの小説かなと。
私は本棚にたくさん積読を詰めているだけで全然本を読んでいない人間です。小学生の時は本好きで、中学生、高校生とどんどん読まなくなって、社会人になってからの趣味増やすぞ活動とコロナ禍を経て少しずつ読書のリハビリをしている感じです。
少女の話を読んで思い出したのは去年読んだ『TSUGUMI 』という吉本ばななの作品でした。あれはまた読みたいなと思っている。少女の、夏の物語でした。ストーリーも魅力的だったけれど、夏の港町や田舎の空気が閉じ込められていることに小さな感動を覚えた。読んでいる時間が心地良い作品でした。
無の時間を過ごし続けるくらいならなんとか小説くらい読みたいと思いつつ。今日の駄文はおしまい。