山口さんはメールで詩織さんを騙そうとしたのか?:12月18日の投稿の続き
この事件は、伊藤詩織さんが2015年の3月25日にアメリカにいる山口敬之さん(当時ワシントン支局長)に送った就職依頼のメールが出発点です。
以降3〜4月の山口さんの詩織さんに対する態度は、採用担当者としては不自然だという指摘があります。
ひと一人雇うのだから、もっと給料等の雇用条件について詳細に説明するのが通常である、というのがその根拠です。
しかし、詩織さんの件は特殊なのです。
一般の大学生をTBSの正社員として雇用するのとは訳が違うのです。
詩織さんはアメリカの大学に籍を置いてはいたものの既に社会人として生活していました。ピアノバーで働いていた彼女は、たまたま客として来店した山口さんに自分のほうから強烈な売り込みをかけたのです。
山口さんは彼女のやる気に圧倒されて、行動していたのです。
いわば山口さんは受け身の立場です。
彼からすれば詩織さんが積極的に働きかけてくるからそれに付き合っているにすぎないのです。
だから、『プロデューサー(有給)でも、詩織ちゃんが本気なら真剣に検討します』なのです。
あくまでも詩織さんに意欲があれば検討するにすぎないわけです。山口さんの側が是非とも採用したいわけではありません。
山口さんの当時の認識では、詩織さんは「何年たっても構わないからジャーナリストになりたい!」という向上心のある若者であって、ビザを切望する日本脱出組とは思っていなかったのでしょう。
虚心坦懐に出来事を時系列に従って観察すると、山口さんの行為はジャーナリスト志望の若者にチャンスを与える先達として理解可能な範囲に収まります。